花野と同じ道場の…
それから俺は急いで道場に向かった
俺ん家から道場までは五分ほどで着く
そして急いでドアを開けるとそこには
泣きながら笑っている花野の姿があった
壁は色んな個性に耐えられるよう強く作られているから
中が燃えていても外まで燃えることは無かった
.
あれからの記憶は曖昧としてる
だけど、気づいたら病院で、すごく頭が痛かったりと個性を酷く使いすぎた症状がでていて、
私が何をしていたのかは何となく理解した
私に手加減してたの?
そう聞くと、轟は少し驚いたように目を見開いた
だけど、私が酷い顔をしていたのか、すぐにふにゃって笑って
って言いながら私の頭に手を乗せた
そういうと轟は作り笑顔をしたが
全く作れていなくて、てか怖くて
気づいたら笑っていた
.
私はそういいながらとてつもなく大きな氷結を焦凍目掛けて出した
いつも私たちは戦う時はお互いに手加減なんてしないようにと名前は呼ばないようにしていた
だけど、もうそんなのは頭から消えていた
私も焦凍もお互いに弱りきっていて
焦凍はわかんないけど私は
いつも使ってるわけじゃなし頭痛も酷くて、今すぐにでも倒れ込みたかった
じゃあ、あんたは、
でも、でも…
.
焦凍が自問自答を繰り返してる中に今できる最大限の大きさの氷結を繰り出す
すると…
その氷結の奥から赤い光が見えた
使ったんだ…
やっと…
.
.
起きると、ここは保健室だった
私、負けたんだった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。