その人をいつ好きになったのか覚えていない。
笑い声が聞こえるとついそっちを見てしまう。
話せた日はうれしい。
別の誰かと仲良くしてると気になって仕方ない。
会えない日はつまらない。
2人になれた時は、このままで居たいと願ってしまう。
気づいた時にはもう、
この世でたった1人の特別な人になっていた。
もし遠くへ行ったとしても、
そばには居られないとしても、
その人が胸の中から消え去ることはない。
彼女の名前は桐原あなた。
その名が世間を騒がせる前の、彼女の話をしようと思う。
「 嫌われ上手なプリンセス 」 start.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。