第3話

お兄ちゃん_3_((福本大晴))
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2020/07/07 10:58
『な、なに急に。離してよ!』


言ってしまえば今はお兄ちゃんに床ドンされている状態。


この不機嫌な兄を収まらせるにはと


色々考えたけれど、ただ兄の腕の中でもがいていることしか出来なかった。


大晴『なんで今朝ふったやつと楽しそうにしてるん?俺の事煽ってんの?』


『そ、それは思ったよりも楽しくて……』


そう言うと、頬にポタってした感触があった。


お兄ちゃん……泣いてる?


大晴『俺な、あなたのこと一目惚れやねん。』


大晴『兄妹になった日からお前が好きやった……やから、』


段々聞き取りずらくなって


言葉をりかいするのがやっとで


『お兄ちゃん、嫉妬したの?』


コクっと頷くお兄ちゃんは


まるで叱られたわんこのようで


とても愛くるしかった。


大晴『もう、お兄ちゃんなんて呼ばんといて…』


その言葉を聞いて私は


心が苦しかった。


『私も、本当はお兄ちゃんのこと大好きだよ、』


『ずっと前から大晴くんが好き…。』


今の自分はきっとゆでタコだ。


すごく恥ずかしい、


大晴『あなた、俺と付き合ってくれへん…?』


クシャッと笑顔のお兄ちゃんは


私の1番好きな顔してた。


口が裂けても言わないって決めてたのに


『良かった』って笑うお兄ちゃんの笑顔を見てると


頭の中が白く溶け落ちるような衝撃が走って


私も自然と笑顔になっていった。


これからはお兄ちゃんじゃなくて


1人の好きな人として__


Fin.

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