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第1話

お兄ちゃん_1_ ((福本大晴))
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2020/07/07 10:58
モブ『あなたちゃん、俺と付き合ってみない?』


学年1のモテ男に告白されても、私の気持ちは


『ごめんなさい、私に彼氏はまだ早いかなって思って。』


これの一点張り。


友達『これで今日何人振ったのよ!まだ早いかなってあんたもう高二だよ?笑』


『だって、今はバイトと勉強してればいっかなって笑』


高校に入って2年_


自慢じゃないけど、入学式からずっと週に一度のペースで他人からの想いを断ってきた。


今ではもう日課のひとつ


そして、これも……


大晴『あなたまた告られたん?』


私の首元に右腕を回して寄り添ってくるのは


学校1のモテ男と言われている


私のお兄ちゃん


週に一度のペースに比べて、お兄ちゃんは毎日と言っていいほど告白されている。


友達『お兄さんもあんたもモテるんだからね、大変な兄妹だわ笑』


大晴『あなたは俺だけおればええもんなー。彼氏はまだ早いねん。』


『お兄ちゃんはそろそろ焦らないとヤバいんじゃない?笑』


モブ『キャーッ///大晴先輩また2年のとこに来てる!!』


モブ『やっぱりあの兄妹モテすぎだわ…♡』


兄妹と言っても、


血が繋がってる訳じゃなくて


お母さんとお父さんが再婚した時に兄妹になった人。


大晴『あなた、こっちおいで』


人混みの中を私の手を取って誘導してくれた先は


突き当たりの廊下。


大晴『さっきの男にどこ触られたん?』


『こ、ここだけど…』


大晴『消毒する…』


そう言ってお兄ちゃんは私の制服を少し垂れさせながら


肩に優しい口付けを落とす


別に初めてじゃないから


なんの緊張もなくまたその時間が終わる。


大晴『あなた、今日グルで遊ぶねんけどお前も来る?』


不意にお兄ちゃんはそんなことを言い出した。


今日は予定があるわけでもなく


両親も旅行で家にいないから丁度いいと


『うん、せっかくだし。』


OKしてしまった。


そして、放課後に校門前で集合すると約束して


お兄ちゃんは自分のクラスへ戻っていった。


こんな関係お兄ちゃんはどう思っているのかな…


そんな思いを寄せながらも、放課後を楽しみにしている自分がいることに


矛盾しているといつも思う。




to be continued…

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