無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第59話

『後輩vs.....?⑥ 一輝side』
入る隙間が無いと凄い形で証明されて。
一輝
一輝
目が、本気マジだった
『雅は...雅だけは.......絶対に譲らないから』
彼女があんな顔をするのも
先輩の前だけなんだと突き付けられて。
 『ころちゃん...!』
...今日だけは、今だけは。
飄々となんてして居られない。
だって彼女は先輩が好きだし、
先輩だって彼女だけを想って居る。
一輝
一輝
...ほんっとに...勝ち目ないじゃんw
自分でも驚く程に乾いた笑い声が零れた。
幸せそうに先輩の胸に顔を埋めた
彼女の横顔は、本当に綺麗で。
いい加減諦めろと自分の心が嘲笑った。
一輝
一輝
.........引き時、かな
本当は好きになった瞬間から分かって居たんだ。
一輝
一輝
あーあ...格好悪
この恋が叶う事は絶対に無いと。
一輝
一輝
...絶対に、振り向かないんだから
パン、と自分の両頬を叩いて。
一輝
一輝
(悲しい時こそ、笑え)
人差し指で、グッと口角を上げる。
周りより少し小さい身体で、精一杯の背伸び。
一輝
一輝
.......応援、してあげますか
これは、清々しくて苦い失恋。
大好きだからこその選択であって、諦めた訳では無い。
一輝
一輝
覚悟しといて下さいよ、"碧山"先輩
宣戦布告の意味も込めて、初めてライバルの名前を呟く。
一輝
一輝
(欲しいなら奪え.......か)
いつかの泥沼系ドラマで聞いた台詞。
あの頃は性格悪い奴だな、なんて笑った物だけど。
一輝
一輝
(まだ校内残ってるかな...)
本当に欲しいからこそ、
汚い手段を選んでしまうのかも知れない。
一輝
一輝
......えっ、うわっ!?
本能に従い走り出した俺の肩が、誰かの肩とぶつかる。
綾
..........ったー......
ごめんね少年。大丈夫?
黒髪のポニーテールが視界の端で緩く揺れて、
ぶつかった相手が女子だと気付く。
個性的な呼び方に、思わず吹き出しそうになったけど。
一輝
一輝
(少年って.......www)
それは必死に真顔を作り続ける事で堪えて。
膝の汚れを払いつつ、立ち上がる。
...この瞬間が、大きな転機となる事を
今の俺はまだ知らない。
僅か数秒後に。
綾
.......少年.....櫻井雅、って知ってる?
この人が俺の大好きな人の知り合いであり。
綾
その顔。絶対知ってる顔だねw
同時に、2人を良く知る大親友である事を知るのに。
一輝
一輝
えと.....貴方は...?
綾
ああ、ごめん...自己紹介もせずに
こんな事聞いてww
不敵な笑顔が嫌味に見えない不思議な人は。
一輝
一輝
いや...良いんですけど...
髪色と良く似た瞳を、妖しげに細めて。
綾
私は柏馬綾。
少年の知ってる櫻井雅の親友で、
碧山くんの事も君よりは知ってる同級生だよ。
あの2人には手を出さない方が良いよ、と微笑む。
一輝
一輝
え、俺まだ何にも...
綾
分かるんだよ、
雅の名前出した時の表情見れば
私達に見えない固く結ばれた絆を。
綾
君、雅が好きでしょ?
引き裂くなんて無理な話だよ、と。