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第57話

『後輩vs.....?④』
本を持って貰ったまま、私が鍵穴に鍵を差し入れ。
ゆっくり回し抜くと。一度、間中くんの方を振り返る。
雅
ありがとうね、部活戻って大丈夫だよ。
男の子って力があって良いなと羨ましくなった。
一輝
一輝
私の言葉に、驚いたような声を出す彼。
雅
え?だって、休憩時間だったんでしょ?
戻らないと...顧問の先生、怖いよ?笑
不思議に思いながら、首を傾げる。
一輝
一輝
あ、、いや...その。違くて...
忙しなく視線を左右に揺らした間中くんは。
一輝
一輝
と、ととととりあえず!!
本!本返しましょ?
せ、先輩は返却の仕方も知ってると思うし...
.......かなり分かりやすく、話を逸らした。
この必死な話題変更に乗ってあげないのは、
あまりに可哀想な気もする為。
雅
うん、そうしよっか笑
とりあえずは、本の返却にデスクに向かう。
雅
はい、本ここ置いて...
専用のパソコンを起動させて、パスワードを打ち込み。
一輝
一輝
わー、何かめっちゃ面倒そう...
自分の貸出証と、本のバーコードをスキャン。
雅
そんな事は...無いかな笑
一輝
一輝
俺、同じ作業とか覚えるの苦手なんですよね
決定ボタンを押せば完了、なのだが。
雅
え、なんで...?笑
慣れてくると、この作業は2分ほどで終わってしまう。
つまりは、言葉を考える時間を作ってあげられない。
雅
(ゆっくり、ゆーっくり...)
1人で動く時の3倍の時間、約6分をかけて。
すっかり慣れた工程を進めて行く。
あまり長過ぎても不自然なので、この位が限界だった。
雅
(もう少し伸ばしてあげられたら
良かったんだけど...)
そして、最後のEnterキーを押す頃。
一輝
一輝
.......先輩
先程より落ち着いた様子の間中くんが、私を呼ぶ。
一輝
一輝
俺、普段...図書室なんて来ないし。
本当は活字とかも、あんまり好きじゃないです
その口が紡ぐ話の内容に、即座に顔を上げた。
雅
...........えっ?
視線が重なる事の無いまま、続いて行く話。
一輝
一輝
この真面目な空気も苦手だし、
うるさくしちゃったら申し訳ないので。
近寄って来なかったんですよ
運動一筋の彼の、思わぬ図書室に対する裏事情に。
雅
じゃあ、、何で.....
疑問の言葉が零れる。
ここで、ようやく。目が合った。
一輝
一輝
まだ、、分かりませんか?
やっぱり先輩...鈍いなぁ...
怪しく、妖艶に細められた瞳。
雅
(...雰囲気が.......)
いつもの元気な彼は、どこにも見当たらず。
一輝
一輝
そんなんじゃ簡単に騙されちゃいますよ?
デスクに手を置かれて、外側から身を乗り出された事で。
一輝
一輝
俺、この間も言ったのになぁ...
私達の距離が、桁違いに縮まる。
雅
ね、間中くん。ちょ、ちょっと近い...
一輝
一輝
...ダメですか?
唇に吐息が、頬に髪が触れて。
一輝
一輝
先輩が、無防備なのが悪いんですからね
思わず、目を閉じた。