無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第8話

第7話
キッチンの中でころちゃんが動いているのを眺めながら、
ぼーっと物思いにふける。
雅
(...背、伸びたなあ)
昔は私よりも小さくて、弱虫だったころちゃん。
彼を守るのは自分だと思っていたのに。
雅
(最近、少しだけ...分からない)
ころちゃんが何を考えて、何を見ているのか。
本当に時々、憂いを帯びた表情をしているのを見ると、
置いて行かれている気がして寂しくなって。
雅
(今、何を思ってるの?)
少しでも気持ちを読み取るかのように、
彼の事を見つめ続ける。
すると、ほんのり甘い匂いが漂ってきて。
ころん
ころん
ほら、出来たぞ...って。
何変な顔してんの?
お盆を持ったころちゃんがリビングに戻ってきた。
雅
変な顔...地味に傷つく
相変わらずの毒舌っぷりに眉をへの字に曲げる。
ころん
ころん
慣れてんだろ?www
私の前にココアを置いてくれながら、
そう言って笑うころちゃん。
雅
そりゃそうだけど...
だけど、納得行かない。
マグカップさえ手に持たず、膨れていると。
ころん
ころん
せっかく作ったの、冷めるんだけど?
既にココアを飲み始めているころちゃんが、
目だけで私を見た。
雅
...ころちゃんのせい
ころん
ころん
何で僕!?
私の言葉に、驚いたように自分を指差すころちゃん。
少しだけ怒っているかのように、呟いてみる。
雅
だって。ころちゃんが意地悪だから...
ころん
ころん
飲まないなら。ココア、
僕が飲んじゃうけど
雅
ころん
ころん
あーあー。残念だなあー。
せっかく雅の為に作ったのに
チラチラ。チラチラ。私が焦っているのに
気づいていながら、ココアに手を伸ばすころちゃん。
雅
ちょっ、ちょっと...!
そして、カップに手が触れる直前、私は声を上げた。
ころん
ころん
んー?ニヤニヤ(°∀° )ニヤニヤ
にやあ、と人の悪い笑顔を浮かべ、
こちらを見るころちゃん。
雅
飲む!飲むから!意地張ってごめん...
内心、悔しさでいっぱいになりながらも、
未だに温かい湯気を立てるココアを自分の方に引き寄せた。
ころん
ころん
最初からそう言えば良いのにww
完全に馬鹿にされている。
雅
そ、そうだねー( ˊᵕˋ ;)
(めっちゃ悔しいいいいい!)
ひきつった笑顔を浮かべ、
言い返してやりたい衝動を必死で抑え込む。
雅
(いつか絶対仕返しする、決めた)
その時は、思う存分煽ってやろうと誓った。
ころん
ころん
...飯、どうすんの?
悔しいけど美味しすぎたココアに満足していると。
不意にころちゃんがそんな事を呟いた。
雅
...お腹空いたの?
空腹で耐えきれない程なのかと思い、首を傾げると。
ころん
ころん
ちげぇよ!食べてくのか、って話!
そこまで食い意地張ってない!と怒られる。
雅
あ、あぁ...もうお家帰るよ。
長い時間お邪魔しました
そういう事か、と納得して。
家に帰ろうと立ち上がると。
ころん
ころん
え、マジ?
ころちゃんが驚きの声を上げた。
その声に、私は振り返る。
雅
...何が?
ころん
ころん
ーここまで来て、食べてかないんだ、と思って
その寂しそうな様子が、小さい頃のころちゃんと重なって。
少しだけ、少しだけ。留まりたいと思ったけど。
雅
...うーん...今日は帰るよ。ありがとう笑
何となく、顔が見れなくて。
ころん
ころん
.......分かった。気をつけろよ
雅
...う、うん!また明日!
気まずい空気を残したまま。
逃げるようにころちゃんの家を出た。