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第6話

第5話 ころんside
雅が自宅に入って行くのを見送り、自分も家に入った途端。
ころん
ころん
...言えなかった
玄関ドアにもたれかかり、うなだれる。
ころん
ころん
あの電話、タイミング悪いよなあ。
今回かなりチャンスだったのに
いつも上手くいかなかった日に行う、
反省会のようなものだ。
ころん
ころん
いざその時になってみると言えない、
直前で怖気付く...どうにかしないと
取られてしまってからでは遅い。
手が届かない場所に行かれたら困るから。
焦りにも似た感情が頭の中をグルグルと回る。
ころん
ころん
ーマジでどうすれば良いんだよ...
そこで気づいた。大事な事に。
ころん
ころん
そう言えば。あいつ...
好きな奴いたりしないよな?
ころん
ころん
そんな気配無いから大丈夫だと思うけど
そもそも好きな奴がいたら、
結果は分かりきっている。
関係だけが壊れて、振られるのは明白だ。
ころん
ころん
...最悪。そう考えてみると
めっちゃ不安...余計な事した
その様子が想像出来てしまって、更に落ち込む。
どのくらいの時間、反省会をしていたのだろうか。
ピンポーン♬︎
俺の心とは正反対の、軽快なチャイムが
家の中に鳴り響く。
ころん
ころん
(...誰だろ、こんな時間に)
モニターを覗くのも面倒で、そのまま開けると。
雅
こんばんは、ころちゃん。
おすそ分けしに来た!
ルームウェア姿の雅がタッパーを持って立っていて。
しばし、呆然としてから。
ころん
ころん
...珍しいね。
いつもは叔母さんが来るのに
と、小さめの声で呟く。
すると彼女は楽しげに笑いながら言った。
雅
んー、たまには行こうかなあって。
なんか新鮮だし笑...それにね?
雅
このルームウェア、新しいやつで。
ころちゃんに1番に見て欲しかったの
普通の男なら、簡単に勘違いするようなセリフを。
ころん
ころん
.....っ……/////
この無自覚天然は、本当に良くないと思う。
僕は昔から一緒にいて、こういう言葉に何の含みも
無い事を理解しているけれど。
ころん
ころん
("1番"に"見せたい"って何だよ...)
雅はいつだって自覚無しに、僕の事を振り回す。
ころん
ころん
(多分、一生勝てないんだろうなあ...)
雅
...ころちゃん?
ずっと黙っていると、雅が不思議そうな声を上げて。
ころん
ころん
へっ!?
びっくりし過ぎた僕は、素っ頓狂な声を
出してしまう。
雅
...どうしたの?笑笑
堪えきれない、という雰囲気で笑う雅。
少し反撃してみる事にした。
ころん
ころん
ん?ちょっと考え事。
お裾分けありがと、上がってけば?
雅
ーえっ
ただでさえ大きな瞳を更に大きく見開いた雅は
疑い深そうに僕を見つめる。
雅
.........え?どういう風の吹き回し?
ころん
ころん
ー何となく。今日は良いかなって
疑いの視線から逃れようと、目を逸らすけど。
彼女は追求の手を緩めない。
雅
いつも私がどんなに頼んでも
上げてくれなかったころちゃんが?
絶対なんかあるでしょ、ドッキリとか
ころん
ころん
ねぇよ!お前どんだけ僕の事
信用してないの!?
つい、喧嘩腰になってしまって。
雅
普段の行いを振り返ってからでも、
それもう1度言える?
ころん
ころん
うっ...それは...
呆気なく、論破された。
雅
思い当たる節もあるの!?
タチ悪っ!帰る!
くるり、と後ろを向いて歩き出してしまった
彼女の肩を引き寄せて、囁いた。
ころん
ころん
上がってけって。
ココア作ってやるから。
雅
...ココア?
ココアという単語にピクリ、と彼女が反応する。
ころん
ころん
そ。お前僕の作るココア、好きだったろ
雅
それは...確かに、今でも飲みたいけど...
だんだん大人しくなっていく雅。
ココアに完全に釣られている。
ころん
ころん
な?だから上がってけよ、今なら
内心ガッツポーズをしながらトドメを刺す。
雅
...今なら?
ころん
ころん
マシュマロ乗っける
雅
上がらせて下さい
ころん
ころん
(...作戦成功)
マシュマロ、ココア。この2つが揃えば、
彼女は確実に来る。その読みが当たった結果だ。
ころん
ころん
(ここで、少しでも長く一緒にいたい
から、とか言えれば完璧なんだけど)
さすがにそこまでの勇気は無いな、と
前を歩く彼女を見つめながら、思った。