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第21話

第20話 ころんside①
ころん
ころん
.......(そろそろ教室戻ったかな...)
僕が帰るのを疑っている事は薄々分かっていたし、
後ろから確認しに来ている事にも気づいていた。
それを分かった上で、あえて校門を出て。
死角になる所で足を止めたのだ。
ころん
ころん
(よし。信じたっぽい)
彼女の姿が昇降口から無くなっているのを確認して、
こっそり校内へと戻る。
ころん
ころん
(確か...クラスの隣の空き教室
だったっけ)
帰る前の会話の中で手に入れた情報を
思い出しながら、足音を殺して近づいて行く。
ころん
ころん
(ーあ。雅はもういるけど...
まだあの3人が来てないな)
寒々しく見える空き教室の中に、彼女は1人。
近くの椅子に座って待ち人が来るのを待っていた。
ころん
ころん
(ー来た)
ほんの少しだけ時間を空けて姿を見せた3人が、
空き教室に入って行く。
窓枠の傍に居たせいか、会話は丸聞こえで。
ころん
ころん
(危険な目に合わされないと良いけど...)
少し申し訳なく思いながらも、耳を澄ませる。
そして。3人の内の1人が、単刀直入に言うね。と
前置きして雅に尋ねた。
僕の事を、どう思っているのか、と。
ころん
ころん
(うわ、初っ端からそれ行くか...!)
ころん
ころん
(聞きたいような...
聞きたくないような、だな)
案の定、雅はしばらくの間、目を見開いて固まって。
それから瞳に優しい色を宿しながら言った。
雅
そうですね、ころちゃんの事は...
雅
幼馴染としては、大好きですよ
『幼馴染』として"好き"だと。
ころん
ころん
(この"好き"が...正直1番しんどい)
誰よりも近くにいるはずなのに。
雅
恋愛感情を抱くかと言われたら、
Noです。ころちゃんには...もっと
いい人がいるはずだから
1番届かない立場にいるんだと思い知らされるから。
雅
だから、安心してころちゃんを
好きになって下さい。私も嬉しいです
ころん
ころん
(そっ、、か.....)
その後の、人を安心させるような微笑みを見て、分かった。
ころん
ころん
(きっとあいつは、僕の気持ちを
冗談としか思わないんだろうな)
どんなに彼女からの愛を望もうと、
手に入る日は来ないんだと。
だって疑いの目にすら。
雅
本当ですよ。ころちゃんの幸せは
私の幸せでもありますから
純粋な笑顔で、声で。
僕の幸せを願う事を、やめなかったのだから。
ー予想外の事態になったのは、その後。
モブちゃん1
モブちゃん1
じゃあなんで!碧山くんは文化祭を
一緒に回りたいって言う誘いを!
モブちゃん1
モブちゃん1
全部全部...断っているの?
雅の答えに納得がいかなかったのか。
ついに最初から喋っていなかったあの子が
叫んだのだ。
ころん
ころん
(...やばい。雅、この話知らないんだ)
雅
...え?
ここに来て初めて。雅の瞳が動揺に揺れる。
モブちゃん1
モブちゃん1
貴方じゃないなら。
碧山くんは誰を好きなの?...教えてよ
雅
...................
しばらく唇を噛んで俯いた雅。_やがて。
雅
.......ごめんなさい。ころちゃんの
好きな人は、分からないです
小さくそう呟いて、教室から駆け出してしまう。
ころん
ころん
(...ちゃんと、話しておけば良かった)
今すぐ追いかけたい衝動を必死に抑え込み、
自らの短絡性を憎んだ。