北斗「じゅり!そんな浮かない顔してどうしたの!」
なんだ、夢か。
北斗「俺、じゅりが好きだよ。」
本当に言われてるようで、何故か暖かく感じる。
誰かの温もりに…触れてるような…
少しずつ意識が戻ってきた。
夢から覚めているのだろう。
その時ポタリと雫が頬に落ちた。
北斗「ごめん、じゅり…」
北斗が俺を抱き抱えて、見下げているようだった。
北斗「俺、許せなくて、女に話ふっかけに行ったんだ。ちゃんと謝れって。言った。そしたら、あいつ、言いよってきたんだ…
女「私〜、北斗くんみたいな人が実は、タイプなの♡」
北斗「は?何言ってんのお前。人としておかしいって自覚ある?」
女「も〜、そんなカッカしないでよ。怒ってる北斗くんも可愛いけど。」
北斗「お前みたいな奴がじゅりと付き合ってたなんて信用なんねえな。ほんとに。」
女「えー、ひどーい!あんなことや、こんなこと、じゅりとはしたんだよ〜?北斗くんも、やってみる?」
許せなかった…
俺が好きなのは、じゅりだけなのに…
こんなこと言ったら気持ち悪いか…」
どういう事だ?
じゅりだけなのにって…
北斗「俺ね、ずっとじゅりが好きだった。
ジャニーズ入った時も、キラキラしてるじゅりに惹かれた。
おかしいよね。こんなの。
でも、ほんとなんだ。これは友達としてでもなんでもない。
本気で好きなんだ。」
樹「…早く言えよ」
北斗「え!?じゅり!?起きてたの!?ねえ!!!最悪!ごめん!今の聞かなかったことに!!!」
照れてる北斗が可愛くて、焦ってる北斗が可愛くて。
顔もっと見たくて。
唇を奪った。
北斗「…え…、じゅり…?//」
樹「俺の事、惚れさせてよ。」
これが俺らの始まりだった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。