体育館裏
私の手を離さず、そのまま体育館裏まで連れてこられた
その言葉にも反応してくれない。
いつもなら、『ごめん!!』って、泣き顔で言うのに。
すると。侑李が不意にあなたを見た。
バッとこちらを向き、壁に追いやられてしまう
ドンッ
絶対痣できた…めっちゃ痛い…
けど。侑李は怒り顔を崩そうとせず、逆にひどくなっている
そう来るか、小悪魔王子様!
さすがのあなたもぶち切れ。
あわわわわ、喧嘩はやめようよっ
侑李の手が少し緩む。
そのたった一瞬を狙い、あなたがバッと侑李を地面に突き落とし、床ドン。
あなた、笑ってるけど、口がワナワナしてる。泣きそうなんだ…
侑李が顔を腕で隠しながら泣いた。
そして、2人がお互いの泣き顔を見て笑った。
呆れるほど、疲れるほど、笑った。
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ザクッと、ニヤける言葉を言った侑李。さすが。
てか、立ち直るの早くない?
いつも涼介にやってる頬キスが…
ない。少し期待していた侑李。残念そう…
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もはや、なんの話!?
そんなこんなで、無事言いわけ終了!
ありがとう。皆大好き。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。