涼介side
危なかった。俺、心が死ぬかと思った。
あなたに、知念がキスしようとしたことだ。
どうしよう。俺の前に、知念に先を越される。
そう思ったら、怖くて怖くて足がすくんだ。
好きな女が、取られる。
その苦しみが、今分かった気がした。
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Not side
学校 授業中
俺、今あなたのこと考えてた…?どーしてだろ。変な俺。
読み終わり、椅子に座ると、あなたから声がかかった
お前のことだよ、お前のこと!
分からないのに…言うなよ…
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昼休み。大貴があなたに話しかけ、2人で屋上に来ています
さすが大貴。涼介のことよく分かってるぅ~
だから、笑顔でいろよ。何か文句言われても無視しろ。
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そのまま私は午後の授業を終え、何故か涼介に家に呼ばれた。
何だろう、と少し不安にもなるが、ただの勉強会だそうだ。
私はまだ、涼介の本当の怒りに気づかず、知ることもなかった_________________
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。