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第6話

雨の中の貴方
152
2020/04/21 05:40
おかーさん!






ん?どうしたの?明里








へへっだーいすき!








ふふっお母さんも明里の事だーいすき










へへ〜












ドンッ





キャー!!!






おいっ!女の人が引かれたぞ!








誰かっ!救急車呼んで!









やだ…いや…









おかーさん…








やだっ!









行かないでっ!
源 明里
おか……あさ、ん
っ!
い、今の、……それにここは…
ガチャッ
ジェル
おー起きたんや
源 明里
じぇ、ジェルくん!?
な、なんでここに!?
ジェル
明里、抱きしめたまま寝ちゃったんやで?
はっ!そういえば…








回想中














うわぉぉ!やってしまったぁ!
源 明里
こ、ここは?
ジェル
俺の家や。わざわざ運んできて着替えさせてあげたんやで?
源 明里
そ、それはどうも、
ん?
源 明里
はぁぁぁぁぁ!?
ジェル
うぉぉ!びっくりしたぁー
源 明里
き、着替えさせたっ!?
ジェル
おうまぁ。
確かに私は今ジェル君のパーカーを来てる。
源 明里
変態エロスケベ。
ジェル
なっ!ひっどー!
いやまぁね!?それはありがたいよ!?
あ、そんなことよりネックレス!
源 明里
おいしょっと
ジェル
待て待て待て!どこ行くん?
源 明里
ネックレス…お母さんからもらったネックレス落としちゃったの…
ジェル
…大事な物なん?
源 明里
うん。あれは元々うちのおばあちゃんの物で、お母さんと約束したの。











明里。










ん?なーにおかーさん?











これ、明里が持ってて欲しいの。









わぁっ!可愛い!









そうでしょー?それはねお母さんが小さい頃におばあちゃんに貰ったのよ。









おばあちゃんに?










そう。でね、お母さん、おばあちゃんと約束したんだよ。










やくそく?










うん。お母さんが大好きな人と結婚して、そしてその宝物にこのネックレスを渡して欲しいって










宝物ってなーに?











ふふっそれはね。明里の事よ。










私?












そう。明里はパパとママの宝物。どんな綺麗な宝石でも、明里がいっちばん大好き











私が、たからもの……










だから明里もね、大好きな人と結婚して明里の宝物にこのネックレスを渡して欲しいの。それまでは明里がちゃんと持っててね。











うん!わかった!やくそくするー!
























お母さんと約束したの。
ジェル
そうか…
源 明里
だから私は行かなきゃいけないの…
ジェル
……なぁ一応聞くけどさ
源 明里
うん。
ジェル
そのネックレスってこれ?
ジェル君は私の前にネックレスを出した
源 明里
え!?な、なんで持ってるの!?
ジェル
い、いやーさっき明里が逃げ出した後に道端に落ちててな。
あった……
源 明里
っ……ありがとうっ!
ジェル
ドキッ
ジェル
いや、見つかったならよかった……
源 明里
本当にっ……よかった……
ジェル
………
ん?
源 明里
ジェル君?顔赤いよ?大丈夫?
ジェル
/////だ、大丈夫や…
源 明里
そっか。じゃあ私これで失礼するね
ジェル
えっ送ってこうか?
源 明里
ううん。すぐそこだから。大丈夫
ジェル
そうか?じゃあ気をつけてな
源 明里
うん。じゃまた明日
ジェル
うん…
源 明里
あっ、あと、
ジェル
ん?


























ジェル君カッコよかったよ
ジェル
……はぁ!?/////
源 明里
じゃ、じゃあね!//////////
私は逃げるようにしてジェル君の家を出た。

















私は今日彼の優しさを知った。















雨の中私を抱きしめてくれた貴方は
















ほんのりと甘い匂いがした。

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