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2021/10/28

第38話

カナヲ
カナヲ
…私が鬼。
つぶやいてみる。


そういえば、こんな遊びをしたのは初めて…かもしれない。


子供の頃は、できなかったし…
カナヲ
カナヲ
あ。
思考が中断される。


近くを通り過ぎた影。


伊之助はさっき見失っちゃったし、炭治郎だろう。
竈門炭治郎
竈門炭治郎
あ、カナヲ!
あっちも私に気づいて、大きく手を振ってきた。
カナヲ
カナヲ
炭治郎…。
捕まえるべき…なのかな?


そう、浸潤している間に炭治郎は近づいてきて、微笑みかける。
カナヲ
カナヲ
…っ
闇夜でよかった、と思う。


熱を持った顔を見られずに済むから。
竈門炭治郎
竈門炭治郎
…どうしたんだ?
カナヲ
カナヲ
なんでもっ!
触れられそうな距離迄近づいてきて、炭治郎が聞く。
竈門炭治郎
竈門炭治郎
鬼って今誰だ?
どう答えればいいのか迷う。


えっと…正直に答える…
カナヲ
カナヲ
あ…えっと、はい。私。
竈門炭治郎
竈門炭治郎
びっくりしたのか、炭治郎の髪が逆立つ。
竈門炭治郎
竈門炭治郎
そうか…カナヲが…。
カナヲ
カナヲ
うん。だから、私は貴方を追いかけなきゃ。
捕まえようと伸ばした手は避けられる。

崩れた姿勢を立て直し、また手を伸ばす。

これも避けられる。

竈門炭治郎
竈門炭治郎
わっ…
炭治郎の顔に余裕はない。

勿論、わたしにも。


よかった、まだ負けてはないみたい
暫く追いかけっこが続く。

竈門炭治郎
竈門炭治郎
前を走っていた炭治郎が止まる。
カナヲ
カナヲ
わ…っ
人は急には止まれない。


ぶつかる。


身体が傾ぎそうになって、
炭治郎が慌てたように私の肩を支えてくれる。
カナヲ
カナヲ
な、んで急に止まったの?
若干の恨めしさを込めて言うと、炭治郎が言う
竈門炭治郎
竈門炭治郎
鬼の匂いがする.
カナヲ
カナヲ
!…刀、置いてきちゃった…
いつも日輪刀を帯びている腰には木刀がぶら下がっている.

頼りない重さ。


鬼相手に木の棒なんて、刀を持っている相手に素手で挑むようなものだ。


炭治郎を目を向ける。


炭治郎も無言で首を振る。
カナヲ
カナヲ
どうしよ…
ここから蝶屋敷まではかなりある.


私たちならそこまで時間はかからない。


でも、離れれば…その間に何があるかわからない
竈門炭治郎
竈門炭治郎
カナヲ、君は刀を取りに行ってくれ!
炭治郎が言う。


紅蓮の瞳を光らせて。
カナヲ
カナヲ
…うん。
私たちは同時に動き出した。


逆方面へと。


走りながら、叫ぶ
カナヲ
カナヲ
時雨!善逸、伊之助!禰󠄀豆子ちゃん!!
遠くから、応えがあった
胡蝶時雨
胡蝶時雨
姉さん!!
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地面から触手が飛び出す。
鬼の血鬼術だ。
地面を粉砕し、建物を破壊し、木を薙ぎ倒す。


避けるのが精一杯。


刀もない。


竈門炭治郎
竈門炭治郎
(早くしてくれ…っ)
同じ触手がカナヲのところにも出ているなら、
戻るのは困難。


柱であるしのぶさんは任務で不在だ。
ただ、祈るしかなかった