さて、本編がかなり佳境に入っているところですが、一旦小休憩。タイミングがすごく悪いのはわかっています。でも2人のほのぼのを思いついてしまったので書かせてください。()
翔子と琉愛の、とある休日の様子を覗いてみましょう……
ゆさゆさと琉愛の肩を揺らす翔子。うぅーん、と唸る琉愛。そして、枕に顔を埋めながら薄く目を開けて翔子の方を見る。
一向にベッドから出ようとしない琉愛に痺れを切らした翔子は、バサーっと一気に琉愛の布団を剥ぎ取った。
未だにあくびを繰り返す琉愛に溜め息をつく翔子。
その声に急に元気になる琉愛。呆れながらも1階へ歩き出した翔子の後ろをぺたぺたと着いていく。
リビングに着くと、翔子の作った昼食が並べられていた。比較的作りたてのようで、まだ湯気が微かに立ち上っている。その温かい空気に乗って、食欲を掻き立てられるようなご飯のいい香りが2人の鼻に入る。
上機嫌で席につく琉愛。浮かれているのは彼女だけに見えるが実はそうでもない。このご飯を作った本人も、琉愛にばれないように満足げな顔をしている。
そんなに人のことを言えない翔子は、口角を落ち着かせてからあたかも自分は最初から冷静だったかのように琉愛に呼びかけ席につき、手を合わせた。
琉愛も同じように手を合わせ、翔子に続いて挨拶をした。そして、サラダを口に運ぶ。翔子も同じく。1番最初に野菜を食べるあたり、2人とも女子である。
そんな他愛もない話をしながら食べていく。翔子は、幸せそうに笑いながらもぐもぐしている琉愛を見つめる。
そうやって楽しそうな琉愛をなだめながら、一口大にしたハンバーグを口に運ぶ翔子なのであった。
琉愛ちゃんは天使属性で、翔子ちゃんはツンデレ属性ですか?(知らないよ)
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。