敦side
その日の探偵社は忙しかった。
朝から国木田さんが仕事をサボる太宰さんを怒鳴っていたり、
乱歩さんと賢治くんが話して(?)いたり、
谷崎さんが与謝野先生からの治療を逃げていたりと、この日の探偵社は騒がしかった。
え!?
ポートマフィアの管理地を荒らした!?
僕たちは今、〇〇〇〇という組織を調べている。
麻薬の販売や人身売買などをしているチンピラ組織だ。
それにしても、ポートマフィアの管理地を荒らすなんて、怖いもの知らずにも程がある。
乱歩さんはその組織を馬鹿認定した。
確かに泣く子も黙るポートマフィアの管理地を荒らすのは馬鹿だし、命知らずだ。
確かに!そうなると調査を急がないと!
入口に福沢社長が立っていた。
ポートマフィアが僕たち探偵社と共闘したい!?
なにかの間違いでは!?
ええ!!社長のったんですか!?
そんな!僕には荷が重すぎますよー!
ほら、太宰さんもこう言ってますし、他の人の方が良いですよ。
そんな~~~~~~!!
こうして僕の儚い願いは届かなかった。
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後日、マフィアとの共闘の日。
太宰さんと一緒にマフィアとの待ち合わせ場所に来たが、そこには黒帽子を被った男性と芥川が居た。
なんでお前が居るんだよ!
太宰さんはため息をしながら言った。
太宰さんとの話を聞いていれば、知り合いのようだけど、
中也さん、優しいな~。
本当にマフィア幹部なのかな?←失礼
こうして僕たち4人は、〇〇〇〇のアジトへ向かっていった。
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太宰さんはニッコリと笑っている。
嫌な予感がする。
やっぱりか~。うぅ、僕、大丈夫かな。怪我はしたくないな~。
そう言った中也さんは入口と思われる扉の前に立っていた。
何するのだろう?
中也さんは扉を蹴って開けた。開いたというか、飛んでいった、扉が。
ぼくを除いた3人が中に入っていった。
え!?驚いてるの僕だけ!?
ダァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!
クソッ、芥川の奴!ムカツク!!
中也さんはいつの間にか敵の背後にいた。
ポートマフィアの2人がどんどん倒していく。僕、必要?
そんなことを横目で確認しながら、僕も敵を倒していく。
いつの間にか僕たちは敵を倒し終わっていた。
中也さんは太宰さんに無線機を渡した。
太宰さん、何するんだろう?
え!?太宰さん!?声真似してる!?
何か他の人の声が聞こえたような?
3人には聞こえてないようだし、僕の聞き間違いかな?
無線の向こうではこの組織のリーダーらしき者が誰かと話している。
内容までは聞き取れないけど。
僕の虎に聴力でも聞き取れないってことは、離れて会話しているのだろうか?
それから僕たちは無線からの会話を聞いていたが、
今言葉が聞こえたような?
無線の向こうから、怒鳴り声が聞こえてきた。
耳がキーンっとなってうるさい!
そして、声は聞こえなくなった。
何だったんだ!?
3人に無線から聞こえた話を説明すると、
こうして僕たちは、建物の中に居る筈の〇〇〇〇のリーダーを探しに行った。
それにしても、あの声は女性の声だろうか?
太宰さんたちには言ってないけど。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。