とは言ったもののやっぱり2組の存在が気になりすぎる。いつ来るんだろ。遅いな…
その時、武道場の入口の方から話し声が聞こえてきた。2組だっっ!私は思い切り振り返る。
私は1人じたばたしている。
振り返って確認するとほんとに水川くんがいるグループがこっちへ向かってきている。
わわわ、心の準備が出来てないよ〜!
私がじっと見つめているとふと水川くんもこっちを向いて私はしばらく水川くんと見つめ合った状態になってしまった。
やばいって思って目を逸らしたけど少し逸らすのが遅かった気がする。うわぁ、心臓が口から出そう。どんどん体温が上がっていくのがわかる。今顔真っ赤だろうな…と思いそっと下を向いた。
このままここにいたら心臓がいくつあっても足りない気がする。場所移動しなきゃ。
美優は(いいの?)と言った風に私の顔を覗き込んだ。
(ごめんね、美優)と思いながら向こうの写真を見に行った。
美優には申し訳なかったけどそのままあそこにいたら確実に茹でたこになってただろう。いやすでになってたかもしれないけれども。
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私は親友の優しさに心を救われた。
こんなんで両想いになりたいなんて高望みできないよね…もっと頑張らなきゃ…!!
そう、決心したのであった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!