阿部side
たどり着いたのはあなたが働いているカフェだった。
俺はドアノブに手をかけた。
あなた「いらっしゃいませ」
ちょうど厨房に戻るところだったあなただった。
包み込むような優しい笑顔が好きというワードを呼び寄せる。
あなた「いつもの席どうぞ。」
案内される後ろ姿をおう。
あなた「ではごゆっくりお過ごしください」
言ってしまいそうになったあなたの手を掴んだ
あなた「どうしたの?」
『あのさ……俺いつもので。あとで少し話したい』
あなた「わかった。でも今日上がれないから……」
『じゃあ俺の家来て』
あなた「うん。わかった」
厨房に戻って行った。
俺はいつものように勉強用具を出して勉強を始めた。
あなた「おまたせしました。これコーヒーとおまけです」
サービスで持ってきてくれたのは甘いケーキ。
抹茶で初めて見る。
『ありがとう。これ新作』
あなた「うん。まだ発売してないんだけど、食べて」
『ありがとう。お仕事頑張ってね 』
あなた「うん。」
俺はフォークを出して一口食べた。
甘いけど抹茶がすごく残ってて美味しかった。
俺は勉強を進めた。
♡25
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。