目黒side
俺、最近わかったの。
きっとあなたと前の関係にはなれないって。
俺だってあなたを愛してるし、前に戻りたかったけど
あなたはもう戻ってこない気がしてる。
だからあなたに今日言おうと思ってる。
あなたには幸せになって欲しい。
きっとあなたを1番幸せに出来るのは阿部くんで
これは元彼ってだけ。
俺らしいのかもね。
あなた「蓮?今日はどうしたの?」
あぁあなたに言うんだ。
俺にはもうチャンスないんだろうな。
『あなた。好きだよ』
あなた「うん…知ってるよ。何回も聞いたもん」
『でも……俺の事忘れて阿部くんの所が行って幸せになってよ』
あなた「えっ……」
あなたは泣きそうな顔をする。
泣きたいのは俺も同じなのに…
でも頑張って笑顔を作る。
『あなたを笑顔に出来るのは阿部くんだと思う』
あなた「蓮急にどうしたの」
『急じゃないよ。ずっと思ってたんだ』
あなた「……」
『あなたのためだから。ほら阿部くんのとこ行ったら。まだ伝えてないんでしょ急いで』
あなた「蓮……好きだよ」
あなたは行ってしまった。
1人になったこの部屋で
誰にもバレないように静かに泣いた。
いつまでも好きだよ。あなた
♡40
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。