夕日の光で彼女の髪が
少し色褪せて見える
そんな情景に僕の心が
耐えられるはずがなかったんだ
ガラガラガラ
ダッダッダッ
違う、私何言ってるの?
何言ってるの私、何、言ってるの?
いや、分かってるでしょ?
正直、寂しかった
悲しかったって
誰でもよかったんだって
自分に嘘はつけない
やめて、言わないで
ガラガラガラピッシャーーーーーーン
すれ違いが度を行き過ぎた時
自分の気持ちに正直になれる
本当は寂しかったくせに
本当はキスしてるの見て悲しかったくせに
本当はショックだったくせに
本当は
好きだったくせに
__________次の日
昨日、蓮からLINEは来なかった。
それは前の日からそうだったのに
なぜか、空のコップが今更
空だと気づくようなそんなへんな気分だった。
認めたくなかった
本当は好きなのに
好きになっちゃいけないような
そんな気がした
ずっと自分を偽り続けるのも疲れるものだと
過去の自分にいえていたら
どんなに楽だったか
ガタッ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。