第7話

宣告
349
2018/02/06 14:25
――ねぇ、神様。

病気を治してください、なんて高望みはしない。両想いにしてください、なんてわがままも言わない。

だから――――せめて、この日々は奪わないで。



医師
残念ですが……あと、もって一週間です。いつ亡くなってもおかしくありません




ねぇ――――。


□■□■□■□■

悠燈(はるひ)
おい?大丈夫か?
目の前でぶんぶんと手を振られて、夢から醒めたように意識が現実に引き戻る。

……あ、いつのまに5時になってたんだ……。
悠燈(はるひ)
どうかしたか?意識飛んでたぞ
あなた

大丈夫……。ごめん、何か話してたっけ?

悠燈(はるひ)
いや?オレ今来たとこだし
一瀬くんがベッド脇の丸椅子に座る。



――『いつ亡くなってもおかしくありません』――


悠燈(はるひ)
おい?
はっ……と、現実に戻る。

ダメだ、どうしても考えてしまう……


――私は……もうすぐ、死ぬんだ。

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