でも、ユウくんにも迷惑はかけられない
元々知ってたんだよ
男子校に女子がいる時点で私は異質な存在
ここにいるだけで皆迷惑なんだろうって
分かってたけど考えない様にしてた
消えなくなるから
存在自体を消して
最初から居ないように支度なるから
でも、今は如何だろう
勝手に嫉妬して、勝手に彼等の大事なユウくんに当たって
まだ赤子のほうが可愛げがあるよ
ここまで来たら私は帰ったほうがいいんじゃない…?
確かに、島での扱いも悪かったけど今更変わらない
自分を必要としてくれるなら……帰りたい
寂しい思いをしなくて済むなら
私を、私の魔法を必要としてくれるなら
それでもいいから
サンドバッグでもいいから
お人形でもいいから…
頼むから、帰らせ…
違う、イデアじゃない
この子は、
何言ってるんだろう、私
ユウくんは故郷に帰れないのに
もっと寂しいのに
最低だ
ユウくんの事を知っていながらこんな事言うなんて
これだから私は駄目なんだ
私が嫌われる理由がこれだよ…
嗚呼、ごめんなさい
ユウくんにそんなこと言わせちゃって
ごめんなさい、ユウくんの方が弱音履きたいよね
ごめんなさい、イデアがいてくれるだけで
嬉しよ
ごめんなさい、…………ごめんなさい
やっぱり私は…………ダメナコイラナイコ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。