あなたside
気がついたら朝だった
何時も通り支度して学校に行った
ヴィルとルーク、エペルくんが居る
私に気がついた途端
ヴィルとルークはぎょっとした顔で私を見て近付いてきた
そう言われて手を引かれた…
でも…
その声とともに
私の手にあった温もりは
消えた
前を見ると
居たのは
ユウくん
皆が
ユウくんの方に行った
やっぱり私は
イラナイコ?
違うよね
ユウくんは綺麗だから
きれいな人が多い
美意識の高いポムフィオーレ寮は
飾りたいんだよね
私より
キレイだもんね
ユウくんは
でも
せめて
一言位
ほしいよ
何も言わずに
手をはなして
何も言わずに
去っていった
私は
メインストリートで
一人突っ立ってた
手の温もりが無くなっていく
久々のイデア以外の人の体温が
一瞬で無くなった
ユウくんを優先した
当たり前だよね
魔力が無くて
勇敢で
オーバーブロットを止められる
綺麗で
素敵な
異世界の子
何時でも見れるような
忌み子の私とは全部が大違い
いつ帰っちゃうかも分からない
ユウくんを優先するのは
当たり前だよね
うん
そうだ
当たり前なんだ
_____心に黒い雨が降る
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。