イデアside
場面がどんどん変わっていく
あなた
[今日、は、イデア、来ない日…]
母親
[ねぇ]
あなた
[は、い]
母親
[これからお客様がいらっしゃるの。
怪我、治してちょうだい。
アンタ治癒魔法得意でしょ?]
あなた
[で、すが‥]
あなたの治癒魔法には代償がある
代償があるのに…
この親は…ッ
母親
[なによ文句ある?
奴隷は奴隷らしく私達の命令を聞いていればいいのよ!さっさとしなさい!]
あなた
[…………か、しこま、りま、した…]
客
[あんたが怪我直してくれるって人?]
母親
[そうですよ。]
あなた
[……]
客
[早く治してくれない?このあと予定があるの。]
母親
[はい。ただいま!ニコッ]
あなた
[は、い]
あなた
[風、よ…このも、のに、神の、ご、加護を…]
そうあなたが言うと相手の怪我はどんどん治っていく
あなた
[ッ……]
客
[はいこれ、お駄賃]
母親
[ありがとうございました!またのお越しをお待ちしております!]
あなた
[ゲホッゴホッ…]
あなたが吐血をする
母親はそんなあなたを見ずに帰っていく
お金をおいていかないで
あなた
[ゲホッゴホッ…かハッ]
あなたの血が止まらない
ジャックハート
[あなた、大丈夫?]
あなた
[あ、なた、は?]
ジャックハート
[僕はジャックハート。ハートの女王の手下さ!]
ダルメシア
[親友!そんな話してる場合じゃないよ!早く治さないと!]
ジャックハート
[そうだったね親友!]
あなた
[………ありがとう]
ジャックハート
[どういたしまして♪]
【母親は私の魔法で商売をした】
【私はただの商売道具】
【魔力が高いから】
【私が奴隷だから】
【知ってた】
【私の治癒魔法は】
【私の寿命を使う】
【お母様達はそれでも私の治癒魔法で商売をする】
【そのたびにジャック達が】
【手当をしてくれる】
【寿命を戻してくれる】
【私の味方はイデアとオルトと手下達だけ】
【今までも】
【これからも】
【でも】
【イデアが別の道を用意してくれた】
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。