第114話

酒呑童子の過去2
7,158
2020/02/02 10:51
俺はあの出来事があってから前よりも一生懸命に生きていた。
仕事もしていた。時々、親といる子供を見ると…
胸がいたくなった。
『甘えるな』と自分に言い聞かせ続けた。
でも、限界は直ぐに来た。
鬼になりたかった。もう何もかもが辛くなった。苦しくなった。嫌になった。
鬼なら苦労もない。
なりかたはわからなかった。
ある日方法を探しながら迷っているとある人に会った。
その人は人間ではなかった。
「どうしたのだ?」
酒「鬼になりたい…から…」
「では我が鬼にしてやろう」
酒「え?あなたは…?」
そういった時にはもうすでに俺は鬼になっていた。
酒「本当に鬼になったのか?」
「そうだ」
「じゃあ、またな 強くなりたければ人を食え」
酒「あぁ」
酒「お前の名前は!」
「我か?我はな……」
「"鬼神"だ」
鬼神「鬼がりを殺せ」
そう言い残して鬼神は消えていった。

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