ボムギュオッパは、
今までのことを全て話してくれた。
スビンが言ってた通り、
ボムギュオッパは一人で汽車に乗った。
乗車直後、
オッパはワクワクした気持ちでいっぱいだったらしい。
事の重大さに気づいたのは
人間界に着いて少し時間が経った頃。
たくさん人間界を見て満足したオッパは、
1日も経たないうちに帰ろうと思ったらしい。
帰るために、人間界側の9と4分の3番線に向かった。
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ボムギュオッパは、9と4分の3番線ホームに繋がる
扉の前に来た。
ちなみに場所は、
私の高校のプールの中ではなかったらしい。
ボムギュオッパが降車したはずの
9と4分の3番線への入り口が消えてしまった。
思わぬ事態が起こり、
オッパは一瞬にして頭が真っ白になったらしい。
パニックになったオッパは
9と4分の3番線の入り口があった周辺を
小さな体で何時間も探した。
それでも、一向に見つかる気配はなかった。
太陽が沈み、辺りは暗くなる。
オッパを照らすのは、古びた街灯一本だけだった。
座り込んだオッパは、
次第に涙で色が濃くなるコンクリートを
見つめるしかなかった。
そんな時だった。
私のおばあちゃんが現れたのだ。
ここから聞く話は、
私も、お母さんも聞いたことのない話。
もし、ヨンジュンと出会ってなかったら、
私にも到底、理解が出来ない話だった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。