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第51話

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2022/07/30 05:15
ボムギュ
ボムギュ
………僕、帰れなくなっちゃった。
おばあちゃん
どうして帰れないなんて…….
家の鍵でも閉められたのかい?
ボムギュ
ボムギュ
ううん、違う。
おばあちゃん
帰り道が分からないのかい。
ボムギュ
ボムギュ
うん。
ボムギュ
ボムギュ
でも、ちょっと違う。
おばあちゃん
じゃあ、なんなんだい。
ボムギュ
ボムギュ
…………帰り道がないの。
おばあちゃん
帰り道が無い?
ボムギュ
ボムギュ
うん。
おばあちゃん
なら、ここまでどうやって
来たっていうんだい。
ボムギュ
ボムギュ
汽車に乗って来たんだけど、
その後は歩き回って、遊んでた。
おばあちゃん
………坊や、汽車に乗って来たのかい?
ボムギュ
ボムギュ
そうだよ。
おばあちゃん
……………
















おばあちゃん
………坊や、よくお聞き。
ボムギュ
ボムギュ
…………?













おばあちゃん
あんたはね、もう帰れないよ。
ボムギュ
ボムギュ
…………え、な、なんでっ、、!








この時代に汽車なんて走っているはずがない。


それなのに、汽車に乗ってやって来たという


少年に違和感を抱いたのだろう。

















ボムギュ
ボムギュ
おばあさんっ!ぼく、っ、帰れないのッ?
おばあちゃん
……………。
ボムギュ
ボムギュ
…………っ、



















おばあちゃん
……あんた、魔法が使えるね?
ボムギュ
ボムギュ
…!!












この時、ボムギュオッパは冷や汗をかいたらしい。


どうして冷や汗をかいたのか。

















おばあちゃん
やっぱりね…………。
ボムギュ
ボムギュ
……なんで、知ってるの、?
おばあちゃん
そりゃあ、知ってるさ。





















魔法界の存在は


人間界の人たちに知られていないと


学校から教わっていたからだった。


それにも関わらず


私のおばあちゃんは知っていた。





























おばあちゃん
若い頃、私も住んでたのさ。
ボムギュ
ボムギュ
………………え、?













































おばあちゃんは


昔、魔法界に住んでいた。


誰も知らなかったことだった。


今、オッパの口から語られたことは、


きっと、本当なんだ。
















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