ある日のこと
私は高校3年生の玲愛(れな)
放課後のバイトを終えいつもの公園の横を
歩いていると……
突然、後ろからスタンガンを当てられた
“バチバチッッ……”
ガチャ…ガチャガチャ……
動く度になる金属音
手錠をかけられた両手は椅子の後ろに回され
全身椅子に括り付けられている
混乱する中人の気配が近づいてくる…
怖くてもがくがビクともしない
ガチャガチャガチャガチャ……
誰かの気配はゆっくりと近づいてくる
少し笑ったような声で男はいう
かろうじて掠れた声が出る
肩に手を置かれる “ポンッ”
いつの間にか男は後ろにいる
そのまま男の手は玲愛の胸の方へおりる
怖さに耐えられなくなった玲愛は
涙を堪えられなくなった
男の手はだんだんと乱暴になっていく
ものを扱うように乱暴に口を塞がれる
男はさらに全身を触れていく
“バラバラバラバラ……”
なにか大量の紙が落ちる音が聞こえる
すると目隠しが取られた
そこにあったのは大量の玲愛の写真
そのどれもが目線はあっていない
盗撮である
____ 状況が読み込めない玲愛
“バチバチッッ……”
再びスタンガンを当てられた
玲愛は気を失った
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!