第2話

「たどるよ記憶」
4
2018/09/02 01:05
あの人だ、ちゃんと生きてた、、、

なんだか、ふわっと頭の中で何かがほわほわっと浮かんでくるような、吸い込まれていくような、そんな感覚を覚えた。

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《高校1年 春 入学》

男子15名、女子8名、総勢23名がいる教室の中は、皆黙りこくっていてとても静かなのに、きっとどの人の心の中もざわついるのか、なんだか騒がしい様にも思えた。

と。

ガラガラガラッ

先生のご登場だ。
「やあ諸君、はじめまして。私は、新島 史隆(にいじま ふみたか)と言うよ。これから3年間、よろしくな。」

無難な先生でよかったなー。
そんなことを思いながら、私はぼーっと先生の話を聞いていた。

「これからお前達は3年間、この学校で、ここの寮で、この教室にいる23名や先輩達と暮らすことになる。もちろんそのつもりでここに来たんだよな。」

もちろんそのつもりで来ました。


まさかこんなことになるなんて微塵も想像もしてなかったんだけどね。


「まあかといって、ここは○文国際とか、その辺の優秀な進学校の寮とは違って、ただの学校に寮生活がくっついいたようなもんだ。まあ気楽にいこうな。」

知ってた、この学校が進学校でもなんでもないことだって。お金だってほとんどかからないことも。入試だって、たった3分程の面接に、「では春にお待ちしております。」の一言ですんでしまったんだから。

私が、なんでこんな所に来たのかだって、

全部

分かってる。

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