自然と西崎は一歩後ろへ退く
涙声で言う
すぐに数人のうちの1人が胸ぐらを掴み,こう怒鳴る
やっぱり、と西崎は肩を落とす
無論,RADWIMPSとの関係がバレたのだ
改めて現実を受け止めた
やっぱり彼らは有名人
自分みたいな不清潔女子が一緒にいてはいけなかった
思いっきりビンタをくらう
頬がヒリヒリ痛む
「報道」
「報道…?」
愕然とした
そして焦りと不安が生まれた
西崎がぬくぬく生活をさせてもらってる間
パパラッチにでも目をつけられたのだろうか
そう言って見せつけてきたスマホ
SNSだ
まじまじと見つめるにつれ涙が零れる
“RADってそんなことしないと思ってたのに,なんかショック”
“この女誰?彼女?ㅋㅋ”
そんなコメントが沢山表示されていた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。