第68話

No 63
17
2021/05/20 13:29







それから数週間経ったある日のこと。








西崎 (なまえ)
西崎 あなた
あっはは、やっぱり面白いよねw
荒水 杏凪
荒水 杏凪
もちろんよww




学校終わりの放課後、

いつものように西崎は荒水と帰宅していた






西崎 (なまえ)
西崎 あなた
そういえばこの前ねッ
荒水 杏凪
荒水 杏凪
おうw




あの日荒水が西崎を連れ出した時から、


彼女らはいかに仲良くなったか。







共に炎上についての対策を練り、

いじめられっ子といじめっ子の二人はいつしか

「仲良し」というものに変わっていたのだ。






西崎 (なまえ)
西崎 あなた
……あ、話してたらもうここかぁ。
荒水 杏凪
荒水 杏凪
はえぇもんだなw
西崎 (なまえ)
西崎 あなた
んねww
……じゃあ、またあした!




そして、分かれ道で西崎は別れようとする






いつもはここで最後に笑い合いながら別れていた






が。






荒水 杏凪
荒水 杏凪
あ、ちょっと待て
西崎 (なまえ)
西崎 あなた
え?





別れる間際に荒水は、西崎の腕を掴んだ。




くるっと長い髪をなびかせて振り向く









荒水 杏凪
荒水 杏凪
……あたしについてこい
西崎 (なまえ)
西崎 あなた
…ちょっと、





その日だけは訳もわからず、

荒水に乱暴に手を引かれてどこかへ連れていかれた。








西崎 (なまえ)
西崎 あなた
杏奈ッ、急に何…どこ行ってるの?!
荒水 杏凪
荒水 杏凪
いいから!!!






あまりにも唐突すぎて、西崎自身も思考が働かない










抵抗もできず、連れていかれるがまま。





















.



















──少しの距離は走っただろうか




息がお互い少し乱れてきた頃、荒水が足を止めた











目の前には











西崎 (なまえ)
西崎 あなた
……家、?





なんの変哲もない「ただの家」だった。





二人はは息を多少乱しながら玄関の前に立つ






荒水 杏凪
荒水 杏凪
はぁ…ふぅ。
荒水 杏凪
荒水 杏凪
…今からインターホン押すからな
西崎 (なまえ)
西崎 あなた
え?







ピンポーン……





超唐突にインターホンを押した荒水






西崎は止めに入ろうとするがもう遅い。











果たしてこの家の人は彼女の知人だろうか?





可能性は高い。








でも、それならなぜ自分を?







ぐるぐると考えを巡らせていると、



ドアがガチャっと開いた。










Secret
おっ、来たね






ゆるっとした服に柔らかく可愛らしい笑顔をした、



背が高めの男が姿を現した。





荒水はすぐにお辞儀をする











荒水 杏凪
荒水 杏凪
今日はよろしくお願いします。
Secret
そんなかしこまらなくていいのにw







緊張で少し顔を紅潮させた彼









途端、西崎は思い当たることがあった







西崎 (なまえ)
西崎 あなた
……ん?






西崎は顔をしかめる














西崎 (なまえ)
西崎 あなた
……



































西崎 (なまえ)
西崎 あなた
どっかで見たことある。





ぽつんと呟いた











彼は玄関の戸を最大まで開き、手招きをして言う







Secret
せっかくだからさ、外じゃなくて…家入りな?
Secret
ほら、君も。
西崎 (なまえ)
西崎 あなた
……っ





こちらにも突然話しかけられて少し驚く西崎






荒水 杏凪
荒水 杏凪
そんな、悪いです…
Secret
いいんですよ〜いいんですよ♪
Secret
ほら、入りな?
西崎 (なまえ)
西崎 あなた
……
荒水 杏凪
荒水 杏凪
…じゃあ、お言葉に甘えて




荒水は申し訳なさそうに背中を丸めて入る






家の中に入ることを躊躇する西崎







西崎 (なまえ)
西崎 あなた
あのッ
Secret
ん〜?




西崎は早速話を持ちかける





西崎 (なまえ)
西崎 あなた
…あなた、私と会った事ありますか?
Secret
え?







一瞬彼は硬直した









……が、すぐに気を取り直し、また笑顔でこう言う










Secret
さぁ、どうだろうね?
Secret
俺のことは後で詳しく教えてあげるから、とりあえず入りなw
西崎 (なまえ)
西崎 あなた
……はい。







どうぞ、と言われながら西崎は玄関に入った。















綺麗に掃除された靴棚が右手側に置いてある。















西崎 (なまえ)
西崎 あなた
……あっ!!!!










靴棚を見ると、棚にはある衝撃的な物が飾られてあった





















Secret
…やっぱり、

























︎︎

Secret
君があなたちゃんなんだね──。








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