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第1話

ここはどこ?
2,055
2019/01/28 10:12
Like a bulldozer like a tank,like a soldier…
…?
あれ?この歌どっかで…TWICEのBDZだよね?
お母さんが私を起こすためにかけたとか?
今日は部活も休みだし、せっかくの休日、土曜日なんだから寝かせてよ〜。
そう思って寝返りをうったとき、どこかで聞いたことのある、声の高い関西弁が耳に入ってきた。
「ももりんそこ違うやろ〜!」
「あれ?うち間違ってたん?うそぉ…」
「あはははは!」
そして、これまたどこかで聞いたことのある、高笑いが耳に入ってくる。
「暑いね〜」
今度は少し小さくて、上品な声。
「な〜、ほんまに暑いわ〜」
え?暑い?私すごくちょうどいいんだけど…。
っていうか、この人たち誰!?
「な〜、そろそろ起こす〜?」
「そやな」
「…じゃあ朝からテンション高いさーたん起こしてきて」
「わかった!!」
…私を起こすの?まだ寝てたいよ〜。
妙に機嫌が良さそうな足音がどんどん近づいてくる。
誰なんだろ…。それよりここ、私の部屋じゃないっ?
こんなに女子力高くないよな、私。ぬいぐるみなんてあるはずがない。
他には何が…。
サナ
サナ
あなたおはよっ!!
You
へっ!!!!
サナ
サナ
あはは!びっくりした?
サナ
サナ
もうももりん(モモ)もみーたん(ミナ)もレッスン始めとるよ
You
サナ
サナ
ん?どないしたん?
You
えっとぉ…ここ、どこなん?
え!関西弁喋ったよね、私!
サナ
サナ
あはは!ここあなたの部屋に決まっとるやん
You
…そうなん?
サナ
サナ
たくさん寝たら忘れたん?
サナ
サナ
はよ着替えてな!うちらダンスルームで待っとるから!
You
う、うん…
え…今のってもしかして…サナ!?TWICEのサナ!?
そうだよね!あの、こってこての関西弁!いつもの声の高さ!
サナ
サナ
ももりん、みーたん、あなた今起きたって〜!
それにまだ朝だってのにあのテンションの高さ!
サナしかいない!
それに…ももりん?みーたん?モモ、ミナ?
…どゆこと!ミサモ、揃ってるじゃん!
モモ
モモ
わっ!
You
きゃっ!
モモ
モモ
あなたびっくりした?
モモ
モモ
今日うちら、おそろのTシャツ着とるからあなたも合わせてな
You
わかった…
モモ
モモ
なんか今日テンション低ない?
You
うちどないしたんやろ
モモ
モモ
あなたらしくないわぁ
You
着替えるからモモオンニ向こうで待っとって
モモ
モモ
わかった〜
あぁ、モモだ…近くで見るともっとかわいいな…。
ちょっとボケっとした感じとかそのままだ…。
それより待たせてるんだから着替えなきゃ。
私はクローゼットを開ける。
You
わっ!
そこには、今までの私とは似ても似つかないセンスの服、数。
You
わぁ…うちとは大違いやん…
あれっ?私、関西弁…?なんで?
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サナとモモが着ていたTシャツを思い出しながら無数にある服の中を漁った。
You
やっと見つかったわ…
それは、白い生地にボア素材のピンクたぬきがなんとも言えない表情でいるものだった。
すごいチョイスだなと思いながらそういえばモモはデグリ(たぬき)と呼ばれていたことを思い出した。
なるほど、このチョイスはモモか。
サナ
サナ
あなた終わった〜?
サナに呼ばれて私は関西弁で返事をする。

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