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第8話

きみの笑顔に胸キュンする放課後
なぜだか知らないけれど、
春とゾンビから世界を救う羽目に
なった私は……。
泉沢 美月
泉沢 美月
春、何回死ぬつもりなの?
結城 春
結城 春
いや、むしろ美月ちゃんは
なんで1度も死なないわけ?
実はやり込んでるの? このゲーム
泉沢 美月
泉沢 美月
初めてだよ、やるの。
このゾンビ、額を打ち抜けば1発で
倒れるし、近づく前にノックダウン
させれば、そう死なないかと
結城 春
結城 春
命中率よすぎ。
実は女子高生の皮を被った
スナイパーとか?
泉沢 美月
泉沢 美月
ふざけてないで、戦って
結城 春
結城 春
はーい。
意外とやる気じゃん

(たしかに)

なんだかんだゲームにはまっている
自分がいる。
結城 春
結城 春
うわーっ、死んだ! 
俺、死んだ!
泉沢 美月
泉沢 美月
ぷっ、死んだ死んだ叫ばないで。
お客さん振り返ってるから

(ああ、楽しいな)

そう思ったとき、
ぎゅううっと春に抱きしめられる。
泉沢 美月
泉沢 美月
え──
結城 春
結城 春
笑った顔、初めて見た
耳元で囁かれて、思考が停止する。

そのとき、画面には
【GAME OVER】の赤文字が出た。

(あ、死んじゃった)
結城 春
結城 春
ふっ、これで俺と心中だね
私から少しだけ身体を離した春が、
いたずらな笑みを浮かべる。
その瞬間、心臓が大きく跳ねて息苦しくなった。

(なに、これ……)

私が胸を押さえていると、
春に顔を覗き込まれる。
結城 春
結城 春
世界は救えなかったけど、
最期は美月ちゃんと一緒だったから、
本望だな
泉沢 美月
泉沢 美月
……いや、勝手に美化してるけど、
春が私を道づれにしたんだよ?
結城 春
結城 春
ぶっ、たしかに!
春はおかしそうに笑う。

(春って、こんなふうにも笑うんだな。
いつもは、すかしてる笑い方だったのに、
今は……)

無邪気という言葉がしっくりくる。
結城 春
結城 春
それにしても、ゾンビを狙うとき
の美月ちゃんの顔
泉沢 美月
泉沢 美月
顔?
結城 春
結城 春
本気すぎて、怖かったな
泉沢 美月
泉沢 美月
失礼な
結城 春
結城 春
しかも勇敢すぎ。
最期のほうなんか、
俺のこと守りながら進んでたよね
泉沢 美月
泉沢 美月
誰かさんが頼りなくて
はっきり言えば、
春はお腹を抱えて笑い出す。
結城 春
結城 春
なんか、美月ちゃんっていいな
泉沢 美月
泉沢 美月
なにが?
結城 春
結城 春
取り繕ってないところ、
かっこいいところ、あと……
春の手が伸びてきて、
私の髪を一房すくうように握る。
結城 春
結城 春
他人のために必死に
怒ったりしちゃう、優しいとこ

急激に鼓動が早まる。

(なんか、さっきから心臓がおかしい)

私は春の視線から逃れるように、
俯く。
結城 春
結城 春
ちょっと、歩かない?

春に手を握られて、
私は頷くので精一杯だった。

***
結城 春
結城 春
なんで、俺の彼女役、
引き受けてくれたの?
ふたりで川沿いの遊歩道を歩く。

夕日が作った私と春の影は、
寄り添うように地面に映し出されていた。
泉沢 美月
泉沢 美月
それは、私のため
結城 春
結城 春
……?
泉沢 美月
泉沢 美月
恩を売って、私という存在を
春に刻むため
結城 春
結城 春
重っ。それ、あとで俺に
見返りを求めたりとか……
泉沢 美月
泉沢 美月
あるかもね
結城 春
結城 春
マジかー……。
じゃ、そのときは身体で払いますか
泉沢 美月
泉沢 美月
即刻、クーリングオフする
結城 春
結城 春
ぷっ、本当、美月ちゃんって
面白い。女の子といて、
こんなに笑ったの初めてだ