第5話

全てが
62
2021/05/17 11:00
は、初めまして
拓磨
俺拓磨、よろしくね
まなですニコッ
拓磨
気軽に拓磨って言って?
うん
愛ちゃんのベットの近くにある椅子に座る
拓磨
明明後日、花火大会行こ?
花火大会…?
拓磨
そう
拓磨
すっごく綺麗なんだよ
拓磨
大きくて綺麗な花火見に行こ?
うん!まなも行きたい!ニコッ
あぁ…その笑顔が大好きだ
大きな目を少し細めて
えくぼができる
愛ちゃんをただ笑顔にしたい
それだけが今の生きがいだ
拓磨
花火大会の時にはね
拓磨
たっくさん出店が出るんだよ
拓磨
ジャンボ唐揚げにポテト、くじ引きまである
拓磨
沢山食べて沢山遊ぼうねニコッ
うん!楽しみにしてるね!
拓磨
散歩に行こっか
うん
愛ちゃんが立ち上がって靴を履く
拓磨
俺明日家に帰るんだけど、明日も会いに来るからニコッ
ありがとニコッ
拓磨
学校帰りになるけど
ううんそれでも嬉しい!
拓磨
ありがとニコッ
きっと愛ちゃんが居なかったら俺今回復してない
今初めて諦めなくて良かったって思ったよ
病院の外に出て空をみる
拓磨
生きてて良かった……ボソッ
ん?
拓磨
あ、なんでもないよ
拓磨
今日は公園まで行こっか













--------キリトリ線--------
公園のベンチに座る
拓磨
実はさ、俺家に帰りたくないんだ
どうして?
拓磨
弟がいるんだけど、母さんも父さんも病気の俺なんかより元気で明るい弟の達也がいいんだよ
拓磨
だからさ、ひとりぼっちなんだ
拓磨
友達も、俺を置いていった
拓磨
みんなみんな遠い存在になったんだ。
拓磨
はぁ…帰りたくない……
拓磨
学校にも行きたくない……
…いつでも来ていいよニコッ
まなはいつでも拓磨の事待ってるよ
居たくなかったらおいで?
拓磨
うんッ…ありがとニコッ
いつでも……
嬉しいな
愛ちゃんはいっつも俺に嬉しい言葉くれる
拓磨
ほんとにありがと
上を向いて言う
真っ青な空だ
こんな嬉しい気持ちで見るの初めてかもな
拓磨
明日の準備しなきゃだからもう帰ろっか
うん
そうだ、まなの事は愛って呼んで?
拓磨
え、うん…
なんか、照れくさい
ほら呼んでみて?
拓磨
い、いきなりは無理
ほらほらー
呼んでくれないとまな泣いちゃうよ〜?
拓磨
うっ…
拓磨
ま、まなッ……
んふふッ…
あははッ!
拓磨
な、なんで笑うの!
顔真っ赤だからッ…
あはははッ
顔を触ってみると熱かった
拓磨
うー…
でも初めて愛が声をあげて笑った
拓磨
もうッ早く帰るよッ…
うんッ…あははッ…













--------キリトリ線--------
医者
あ、拓磨くん
拓磨
はい
病院に入るとすぐに先生が来た
医者
もう親御さん来てるよ
拓磨
え、明日のはず……
医者
なんか近くを通ったからって
拓磨
そう、ですか…
拓磨
愛病室戻ろ
うん
もうお母さん来たの?
拓磨
そうみたい
拓磨
約1週間ぶりか
もう家族にとって俺はついでの存在
さっきまで楽しかったはずなのにな
ノロノロと病室に行く
拓磨、大丈夫?
拓磨
……大丈夫だよ。きっと。
……
病室のドアを開けて中に入る
達也
あ!お兄ちゃん!
拓磨
久しぶり達也
ほら拓磨早く準備して帰るわよ
拓磨
うん
カバンに荷物をつめて持つ
拓磨
またね愛
またね…
心配してる顔でこっちを見て手を振ってくれた

プリ小説オーディオドラマ