ミナside
御手洗を終えて楽屋に戻る途中スタッフさんたちがなにやら話し込んでいるのが聞こえた。
"ねぇ...さっきのあなたちゃんみた、??"
"幼いってレベルじゃないよね..."
"病的でしょ..."
"どこかおかしいんじゃないの?"
"いつも問題を起こすのはあの子じゃない?"
聞くに絶えないその残酷無慈悲な言葉に怒りが込み上げてくる。
私が無言でスタッフさんたちの元へ近づくと"ひっ..."と声を上げて驚いた様子を見せる。
"ミナさん...あの..."
"いや、あの..."
"え、いや、そんな..."
私はその場を後にして足早に戻った、あなたを一刻も早く抱きしめたいと思った。
楽屋に戻る途中あなたはわんわん泣きながらジヒョオンニの腕の中で抱きしめられていて私を見つけるとすぐに飛び込んできた。
私がぎゅっと抱きしめてやると安心したのか泣きすぎて疲れていたのか、すぐにこてんと寝てしまった。
みんながあなたの寝顔を見ながら苦しそうにする表情を見て私は決めた。
その日から水を飲む量も少なくして、御手洗に行く頻度を減らせるように心がけた。
みんなにバレないようにコソコソとあなたのそばに少しでも長くいられるよう、工夫し続けた。
更新遅くなってごめんなさい...私生活が少し忙しくて更新遅くなりますが頑張ります!!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!