「とりあえず座ってちょうだい」
バニーさんの向かいになるように座り、ミシェルさんは私の隣、2人の女性の1人はバニーさんの隣、もう1人は奥の部屋みたいなところに行ってる。
「あなたの言いたいことはわかってるわ、浮気相手への復讐をやめたい、じゃない?」
「はい、全くその通りです」
「あ、その前に紹介を忘れてたわね、横にいるのはホーリー、ここの副総長よ」
「よろしく」
「はい、よろしくお願いします」
紫のスーツを身に纏い、バニーさんと同じで巻き髪をして下ろしてる。そしてバニーさんと同じようなクラッチバッグを持って座っていた。完全見た目はバニーさんに寄せていて、副総長だからか、影武者感がすごい。
ホーリーさんは私と握手した。でも何だろう、ホーリーさんの声や見た目、どこかで会ったことが。
「それで、さっきあっちに行ったのは、ケイよ」
「あ、昨日言ってた」
「そう、彼女はここの料理番長のような人よ、家事全般彼女がやってくれてるわ」
と、話してたら噂のケイさんが、奥の部屋から飲み物をトレイに乗せて持ってきた。
「ミルクティー飲めますか?特製なんで、よかったらどうぞ」
黒のジャケットに緑のスキニーパンツを着て、髪はショートで片方を編み込んでいる。
なんか、この人もどこかで見たような。
「ケイさん、ホーリーさん、よろしくお願いします」
2人に頭を下げて挨拶したが、その前に
「もう2人にはすでに会ってるわ」
バニーさんが挨拶に割り込んできた。
「え?」
2人に会ってるって?いつ?どこで?
「藤堂さん、私のことわかりますか?」
ホーリーさんが私に問いかける、この声、
「葵さんですか?」
「そうです、突然ですみません」
「いいえ、すごい雰囲気違ったので」
昨日見た葵さんはふんわり女子みたいな見た目だったのに、今の葵さんは化粧も濃いめにしてて大人の女性感半端なくなってる。
「petalのときは、こんな感じです、声も少し変えてます」
確かにさっき挨拶した声は、低めだった。
「私の方も見覚えないですか?昨日少しだけ会いましたね」
ケイさんも続けて私に問いかける。昨日少しだけ?ショートヘアの人って、
「朝桐さん?」
「そうです、ここではケイと名乗ってます」
「そうなんですね、あ、昨日のハヤシライス美味しかったです」
「料理のことなら任せて」
てか、会社の人がpetalの一員に?どういうこと?
「私の会社には、petalの一員になってる人は数人いるわ、今後会うかもしれないから、その時はよろしくね、でもくれぐれも会社では言わないこと」
「はい、わかりました」
バニーさんの忠告を聞いた後、本題に入った。