そう切り出したのはしげやった。
明るく言ったしげに、みんなが頷く。
って電話したしげは、すぐに僕らにOKサイン。
急に6人も押しかけて大丈夫やなんてすごいお母さんやな、なんて笑う。
濱ちゃんの掛け声で、泣いてた神ちゃんと照史君もようやく立ち上がって、ぞろぞろと部屋を後にした。
しげの家に行くまで、照史君も神ちゃんも、頷くだけで自分から話しはしなかったけど、
ずっとしげが神ちゃんの隣に、
濱ちゃんが照史君の隣にいた。
しげの家の近くに着くと、もうあたりは薄暗い。
濱ちゃんが「俺んちはもっと田舎やー!」何て言って、住んでる場所の話で盛り上がってたら、しげの家に着いた。
家に入ると、しげのお父さんとお母さんが出迎えてくれた。
ワイワイ靴を脱いで、晩ごはん出来るまでしげの部屋に行かせてもらう。
ずっと学校では誰かの家に行って遊ぶような友達はできひんかった僕にとって、こんなこと初めてでめっちゃワクワクした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。