第24話

重岡side
1,245
2018/03/26 16:28
あれからレッスンには1度も行っていない。


行ってどうやってみんなと顔を合わせていいのか分からない。



みんなは、本気で僕と夢を叶えたいと言ってくれた。

こんな僕と、小指を結んでくれた。



あれは嘘ではない。




なのに、

ー最初からそう思ってたんやろ

酷いこと言って、




なにより、望を過呼吸にさせといてお見舞いにも行かず、


最低な奴や。



僕は、みんなことを傷つけた。




照史君が大変なのも知ってた。

関西ジュニア全体のことで、照史君が責められているのを、何度も見てた。


自分やって嫌というほど言われてたんやから、照史君の気持ちは痛いほど分かるはずや。





第一、照史君の言葉が、ほんまに心からのものじゃないことくらい分かってた。




照史君は優しいねんもん。

照史君は、本気であんなことを言える人じゃない。


ちょっとばかし、熱いだけ。




やから、照史君のことはもう許せてた。






でも、


照史君は、



濱ちゃんや淳太君は、






望は、





僕のこと、許してくれるんやろうか。






とにかく、このままじゃあかん。


まず誰かと話さなきゃ。


そう思って1番に頭に浮かんだのは流星やった。



流星は嫌なことをすぐ忘れられるタイプの人。

言い合いになっても、冷静でいられる人。




そんな流星やから、話したいと思った。


きっと流星なら、落ち着いて話ができる。





思い切って、受話器のボタンを押した。

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