第18話

濱田side
1,308
2018/03/25 14:10
望が救急車で運ばれて、処置をしてくれた望の担当医、

「ここまでひどい過呼吸は本当に滅多にないよ」

って言ってた。


そりゃ、そうよな。

こんな酷いの頻繁に起こってたらまいってまうわ。






入院になったから、望の家に連絡したら、あいにく両親とも共働きで病院に来れるのが遅くなるらしく、

やから許可を得て、望のおとんとおかんが来るまで、病室にいることにした。


無事に夕方ごろに目を覚ました望にそのことを伝えると、
「いつものことやから」
って笑った。

でも、その笑顔がどこか寂しげで。


望はそれっきり何も言わず、僕に背を向けて窓の外を眺めていた。



この沈黙が耐えきれなくて、咳払い。



濱田
・・・ごめんな・・

長い沈黙の後、そう言った。
濱田
なんか・・・いろいろと・・
はっきりと言えなくて、もごもご言いながら、もう一度、「ほんまにごめんな」そう謝ると、
小瀧
・・このまま僕ら、ばらばらになっちゃうんかなぁ・・・
そんな不安げな声が響いた。




分からなかった。


7人でやりたいと思う。


でも、正直、


照史のことを今は許せない。







10時過ぎてから、望の両親が来て、挨拶して病室を出た。



廊下を歩いて、エレベーターに乗った時、


そういえば、ここ、来た事ある。


って、思いだした。




7WEST結成して、まだ間もないころ。

もう、あれからかなり経つんやな。




あの日のはしゃぐ望の顔、

嬉しそうだったしげの顔、



急によぎって。






照史のことを許せない。



心なしか、能天気な奴だと、しげのことを避けていた自分も許せない。





だけど、


やっぱり元通りの7人に、早く戻りたい。





でも、一体どうやって。

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