第51話
中間side
濱ちゃんも、神ちゃんも、落ち着いて自分の気持ちを話してくれてほっとした。
1番大丈夫かなって困ってた神ちゃんも、泣きながら照史に謝ってて、
せや、この子そういえば素直やったなって安心した。
濱ちゃんと神ちゃんだけじゃない。
流星も、望も、辛かった。
大切な仲間やから、
やからこそ、普通の状態でいれた人なんてどこにもいなくて。
みんな辛かったんやんな。
しげが、俺と照史が仲直りした時みたいに、神ちゃんと照史を無理やり握手させて、でも2人は握手だけじゃなく泣きながらハグして、「ごめんね」って何度も言いあう。
濱ちゃんも、
流星も、
望も、
しげも、
俺も。
何度も何度も「ごめん」って。
お互いに言い合った「ごめん」って言葉は、
たった一言それだけで、
これまでにできた冷たい壁を、一気に壊してくれた。
もちろん、全てなくなったわけじゃないけど、
それはこれから徐々になくしていこう。
きっと僕ら、
これまでよりもっと、お互いを大好きになれたはずだから。