第2話

新たな混血種
22
2021/04/10 09:18
翌朝、準備を終えた二人は、舟に乗って、空へと飛び立った。
よく晴れている日だった。
シナ
シナ
今日は、晴天だなぁ。
日の光が気持ちいい
ナシ
ナシ
そうですねぇ~。
都まで、あともう少しですよ。なにもなければいいのですが………
シナ
シナ
でも、次行くところは前いたところよりかは田舎なんだろ?
ナシ
ナシ
ええ。都といっても、そこらへんの地域で一番栄えてるところというだけですから
そんなことをはなしていると、舟が着陸した。
ナシ
ナシ
つきましたね。
とりあえず、街に何かないか見に行きましょう。
シナ
シナ
そうだな。
二人はフードを被って、街の方向へ歩く。
シナ
シナ
…さすが、水の都といわれているだけあるな。
街の真ん中には大きな川が流れていて、人が船に乗っているのが見える。
街の装飾品にも、水細工の街灯やランプなどの美しい品々が飾られている。

川には大きな橋がかけられている。川の水色と橋の黄色がかった色がよくあっていてとても綺麗だ。
ナシ
ナシ
そうですね……!………………
シナ…………あれ………………
シナ
シナ
ん?……………珍しいな。混血種とは…………
ナシが見ている所は、奴隷市場。
そこには、紛れもない混血種の少女が売られていた。
奴隷の少女
奴隷の少女
…………………………。
二人は、奴隷商人に近づき
シナ
シナ
あの子ちょーだい
ナシ
ナシ
金ならある。これでどうです?
奴隷商人の前に大量の金貨がドサリとおかれる。
商人は、夢のような大量の金貨にとても喜んで、少女を引き渡した。
ナシ
ナシ
さ、行きましょうか
舟につく
シナ
シナ
さ、君の名前を教えてくれる?
僕はシナ
ナシ
ナシ
私はシナの仲間でナシと言います。
奴隷の少女
奴隷の少女
…!私はコロ……です………
シナ
シナ
コロっていうんだ。よろしく
ナシ
ナシ
よろしくお願いします
コロ
コロ
よろしくお願いします………
コロは、二人に内心驚いたように見つめる
シナ
シナ
ん?どうしたの?
コロ
コロ
あなたたちは私を閉じ込めたりしないんですか?
私…混血種なのに…奴隷なのに…
シナ
シナ
ナシ
ナシ
シナ…フードとってないです
ポカンとしたシナに気づいたナシが伝える
シナ
シナ
…?ああ、なるほど。自己紹介がまだだったね。
僕たちは、混血種だよ
二人はフードを取る。
コロはたちまちびっくりしたような顔になる。
ナシ
ナシ
自分たちのことはなすの忘れてましたね。ハハ…
ナシは困ったように笑う
シナ
シナ
僕は、鬼と龍人の混血種だよ。
ナシ
ナシ
私は、鬼とエルフの混血種です。
コロ
コロ
えっ………………。
私と、同じなんですか?捕まってない混血種がいるなんて…………
ナシ
ナシ
私たちは今旅をしているんですよ。
昔みたいな誰もが平等な世界を築くために、過去に戻す道具を探してるんです。
コロ
コロ
え…………………
シナ
シナ
混血種を救うついでに、この旅を手伝って貰おうと思ってね………………
コロ
コロ
はい!ぜひ、手伝わせてください!
ナシ
ナシ
そういっていただけると心強いです。
ありがとうございます。
シナ
シナ
コロの部屋はこっちだよ。
ナシ
ナシ
よく眠れていないでしょう。
よく眠ってください。
コロ
コロ
ありがとうございます。
コロは、初めて持つ自分の部屋、暖かい布団に身を包まれながら、嬉しそうに目を閉じた。

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