鍵すら閉められ、古い建物だったためとても薄暗く
ただただなんも出来ず座り込んでいることしか出来なかった。
そんな中、息を切らした様子で鍵がかかっていたはずの扉が勢い良く開いた
瑠姫だ
誰か来てくれた安心感、その感情に襲われ
辛くて出そうだった涙が別の意味で溢れ出した。
思わず抱きしめてしまった私に優しく、
抱きしめ返してくれた。
ごめんって、謝ってくれたけど悪いのは彼じゃない。
こんなこと言わせたい訳じゃない
なのにこの今も止まらない涙のせいで思う様に話せない。
何とか振り絞って発した言葉。
「ありがとう」
まだ目さえ合わせていないし、震えきった声だったけどただ頷いてくれた。
この優しさに甘えすぎてしまいそうで、
いけない事だとは分かっているけれど今、
ちょっとだけは、はいいよね?
自分勝手に都合良く解釈してこの2人だけの空間、
誰にも邪魔されない時間を過ごした。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
あなた「大分落ち着いた、ありがとう…!!」
瑠姫「その足……歩ける?保健室いこ」
あなた「いや、立つのすらむり…」
瑠姫「そっか………、じゃあさ
おんぶとお姫様抱っこ、どっちがいい?」
purrrrrrr…
えっなんで電話
景瑚「おひめさまだっこぉぉぉぉぉ!!!!」
プチッ
鼓膜破れるかと思ったわてかなんで会話分かんの
てかそれ言うためだけに掛けて来んなよ
next
~番外編~
木全「おんぶとおひめさまだっこ!
どっちが良いっ!!!!!!!!!!!!!!!」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。