なぜ私が嫌でも塾に行くかというと、
私の父は実は癌(がん)を持ってる。
父の夢は、母の代わりになるような子に育てることだったらしい
私の母はすごく頭が良くて、昔は学校の先生をしてたくらい。
そして父も頭が良い。
そんな頭のいい親の子が頭が悪いとかっこ悪いと…
それを聞いた時にちょっと腹が立った。
いくら親子といえど個性というものがある。
そんなことぐらい自由にして欲しかった。
だけど、父が癌って知った途端、私は父の夢をどうしても叶えたくなった。
だから頑張って塾に行く。
頑張っていくー!とは言ったものの、
今日は本当に気分が乗らない。
なんか、泣きそうになってきちゃった。
塾のことで泣くなんて、弱っw私。
頑張らなきゃ!
そして私は1時間くらい塾で勉強をした。
小さい時に怖い夢を見てから夜は苦手になった。
家までの距離が遠く感じる。
はぁ…。さっきからため息ばっか。
昔お母さんに聞いたことがある。
ため息ばっかついてるといいことが逃げていくよって。
わかってても何故か無意識にため息というのは出てしまう。
こんなこと考えるのやめよ!
ディズニーに行くんだもん。
早く家帰ろ!
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やっと家に着いた。
なんか安心したのか、何故か知らないけど、その場に倒れてしまった。
はぁ…。あ、またため息ついちゃった。
ダメってわかってるのに。
でも、出ちゃう…。
今ものすごく眠い。
寝よう。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。