第31話

1章17話(寮長の過去)
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2021/12/27 11:00
〜ハーツラビュル寮  談話室〜
リドル
リドル
ハートの女王の法律・第249条
リドル
リドル
『フラミンゴの餌やり当番は
ピンク色の服を着用すること』
リドル
リドル
今日は君が餌やり当番だったはずだよ。
ピンク色の服は?何故着ていないんだい?
モブ
申しわけありません、洗濯中で……り、寮長!
どうか、首絵をはねるのだけは!
リドル
リドル
君がルールを破るのはこれで2度目だ。
もう看過できない。
リドル
リドル
首をはねろオフ・ウィズ・ユアヘッド!!
ガチャ
モブ
ぐわーーーっ!!
リドル
リドル
5000文字の反省文と、庭の草むしりを1週間だ。
そうしたら魔法を解いてあげよう。
モブ
うっうっ……そんなぁ……。
リドル
リドル
ボクだってやりたくて首をはねてるわけじゃない!
キミたちがルールを破るからだろう!?
リドル
リドル
ルール違反を軽視することはキミたちのために
ならないんだ。わかったね。
リドル
リドル
トレイ、ケイト。彼を外へ。
2人
……はい、寮長。






〜図書室〜
トレイ
トレイ
……。
デュース
デュース
クローバー先輩。
トレイ
トレイ
!お前たちか……。
デュース
デュース
図書室で待ち伏せしていれば、マロンタルトの
レシピ本を返しにくると思ってました。
エース
エース
オレたち、やっぱ寮長のやり方に
納得いかねーんだけど。
トレイ
トレイ
……だろうな。
エース
エース
アンタ実際アイツのことどう思ってんの?
エース
エース
小さい頃からずっとそうやって
アイツにぺこぺこしてきたわけ?
トレイ
トレイ
!誰から聞いた?
デュース
デュース
チェーニャという奴からです。
トレイ
トレイ
チェーニャ……そうか、あいつか。
グリム
グリム
つーかよぉ、リドルよりオマエのほうが年上
なんだろ?ビシッと怒ってやればいいんだゾ。
トレイ
トレイ
もちろん、必要があればそうするさ。
でも……俺にはあいつを叱ることなんか出来ない。
エース
エース
なんで!
トレイ
トレイ
リドルの全ては、厳しいルールのもとで
“造られた”ものだからだ。
デュース
デュース
え?
エース
エース
もしかして、前に燐羅が言ってた「あの子の“世界”」とかいうやつ?
トレイ
トレイ
あの子の“世界”……そうだな
デュース
デュース
どういうことだ?
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
あの子の両親はね薔薇の王国じゃ知らない人が
いないほど有名な魔法医術者なの
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
特に
トレイ
トレイ
母親は優秀な人で
リドルにも優秀であることを求めた。
トレイ
トレイ
だからリドルは起きてから寝るまで
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
学習プログラムが分刻みで決まってるような
生活をしてたのよ。
グリム
グリム
げ……分刻み?
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
そう。想像出来る?
トレイ
トレイ
食べるもの、着るもの
消耗品から友達まで、全部決められてた。
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
今の方がよっぽど自由なの。
だけれど彼は
トレイ
トレイ
両親の期待に応えるために
黙って全部をこなし
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
10歳にしてあのユニーク魔法を完成させた。
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
成績もエレメンタリースクールからずっと
学年首席を保持しつづけてるそうよ。
トレイ
トレイ
それがどんなに大変なことか、想像もつかない。
エース
エース
……。
トレイ
トレイ
リドルは厳しいルールで縛ることが
相手のためになると思ってる。
トレイ
トレイ
厳しいルールで縛られて
恐れで支配してこそ成長できると信じてるんだ。
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
かつて自分がそうだったようにね。
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
そして、ルールを破るのは絶対的に悪だと思ってる。
トレイ
トレイ
だって……
エース
エース
ルール違反を肯定すれば、ルールによって造られた
自分の全てを否定することになる……ってこと?
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
端的に言えばそうね。
トレイ
トレイ
……。お前たちがリドルを横暴に思うのはわかる。
リドルのやり方が正しくないことも。
トレイ
トレイ
だけど、俺には……
やっぱりあいつを叱ることなんて出来ない。
グリム
グリム
ふなぁ……
デュース
デュース
寮長にそんな過去が……。
トレイ
トレイ
燐羅もそうだったんだろ?
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
どうして?
トレイ
トレイ
あの時。おまるでお互いを庇うかのように
話をしただろ?
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
……ええ。それが一番だと思ったから。
あの時何も言わないのはアウト。
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
だからといって、リドル先輩を責めるように
話すのもアウト。
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
ああ話すのがベストだと思ったの
トレイ
トレイ
そう。それがベストなんだが、あの有様だ。そう簡単には聞いてくれない。
エース
エース
……。
今の話を聞いて、よーくわかった。
エース
エース
リドル寮長があんななのは、アンタのせいだわ。
全員
えっ!?
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
は?何言ってんの?
エース
エース
リドル寮長が親を選べなかったのはしょうがない。
エース
エース
でも、アンタは少なくとも寮長の親が寮長にやってた
ことは間違ってるって昔から思ってたんでしょ?
トレイ
トレイ
それは……。
エース
エース
今の寮長が親と同じ間違いしてるって思ってるなら
ちゃんと言えよ。直してやれよ。
エース
エース
可哀想な奴だからって同情して
甘やかして、どうすんの?
エース
エース
アイツがみんなに嫌われて孤立してくの
見てるだけ?
トレイ
トレイ
……。
デュース
デュース
お、おい……エース!
エース
エース
それとも何?アンタも首をはねられるのが
怖くて黙ってるって?
エース
エース
ダッセえな!!
エース
エース
何が幼なじみだ。
そんなんダチでもなんでもねえわ!
学園長
学園長
コラ!君たち!
図書室では静かにー!!!
グリム
グリム
アンタが一番声でけぇんだゾ。
学園長
学園長
おっと、失礼。まったく、図書室は
静かに勉学や読書に勤しむところですよ。
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
ところで学園長は?
学園長
学園長
貴女が魔界に帰る方法ですよ。
私が学園長になって以来、そんなことはありませんでしたから
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
……。そんなこと?
学園長
学園長
そんなことってなんです!?
今までは意識的に行き来できていたとしても
学園長
学園長
今回は、出来ないかもしれないんですよ?
学園長
学園長
念の為に調べておく必要はあるかと思うのですが…
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
いつでも帰れるから。私の能力を舐めないでいただきたいわ。
学園長
学園長
能力?
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
ええ。『能力を創る程度の能力』と『全てを自分の支配下に置く程度の能力』よ
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
知らなかった?
学園長
学園長
ええ。いくら資料が出てきたと言っても、あまり見れていませんから
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
まあ基本独自の言語だものね
学園長
学園長
ええ。ですから解読が……
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
でしょうね。(なんて話してるけど絶対うそ。何しに来たのかしら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
で、本当のところは?
学園長
学園長
は、はい?ほ、本当のところって?
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
いや、だって、絶対嘘でしょ?バレバレよ
学園長
学園長
ほ、本当ですよ!決して新しく入った小説の続きが気になって
誰よりも早く借りに来たわけじゃありませんから。
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
はい。ありがとうございました〜
学園長
学園長
オッホン。ところで、みなさんお揃いで
険しい顔をしてどうしたんです?
雨宮憐羅(あまみやれいら)
雨宮憐羅(あまみやれいら)
それがね……
裏の主人
裏の主人
切りやす!!
ライト
ライト
いいとこ止めすんじゃねえよ
裏の主人
裏の主人
いや、展開知ってるでしょ
裏の主人
裏の主人
あれからどこまで進んだ?
ライト
ライト
4章頭
裏の主人
裏の主人
はや。スマホ借りんね
ライト
ライト
だからとるなっての
裏の主人
裏の主人
ばいちゃ♪
ライト
ライト
……ばいちゃ

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