第38話

1章24話(くさり)
60
2022/08/31 10:12
ママ
8歳の誕生日おめでとうリドル。
ママ
今年のお誕生日のケーキは、頭が良くなるレシチン
たっぷりの大豆粉とナッツの低糖質ケーキよ。
リドちゃん←は?
リドちゃん←は?
ありがとう、ママ。
でも、あのね、ボク…
リドちゃん←は?
リドちゃん←は?
一度でいいから真っ赤な苺がたくさん乗ったタルトが
食べてみたいな…。
ママ
まあ、なんてことを言うの!あんな砂糖の塊
みたいなお菓子、毒みたいなものよ。
ママ
一切れで一日分の理想摂取量を
オーバーするわ。
ママ
さあ、今日はドコサヘキサエン酸とイコサペンタエン
酸がたっぷりのヘルシーなマグロのソテーよ。
ママ
ああ、でも8歳児の理想のカロリー摂取は
ママ
1食600kcal以内だから
100g以上食べすぎないで。
ママ
いいわね。
リドちゃん←は?
リドちゃん←は?
……はい。ママ。
          ボクは、ずっと
                                                    真っ赤な苺のタルトが
                            食べてみたかった。



たまに通りかかるケーキ屋さんの
   ショーウィンドウに飾ってある
                                 宝石みたいなタルト






ママ
本日の古典魔法の勉強はここまで。
ママ
明日までに今日の勉強に登場した魔法論理学における
言語哲学の教本を50ページ予習しておくこと。
ママ
では、次の魔法薬学の勉強の時間まで
1時間自習にします。
リドちゃん←は?
リドちゃん←は?
はい、お母様。
ママ
お母様は少し用事があるから、また1時間後にね。




分刻みで詰め込まれる
                                                            ありとあらゆる学問
                  出来なければ出来るまで延長される

学習時間。



でも、これがボクの
                                              『普通』だった。




コンコン
リドちゃん←は?
リドちゃん←は?
……窓を誰かがノックしてる?
トレイ
トレイ
わ、出てきた!
チェーニャ
チェーニャ
なーなー。一緒にあーそーぼ!
リドちゃん←は?
リドちゃん←は?
キミたちは誰?
チェーニャ
チェーニャ
俺はチェーニャ!こっちはトレイ。
一緒にクロッケーしようよ。
リドちゃん←は?
リドちゃん←は?
え……無理だよ。今は自習時間なんだ。
勉強しなきゃ。
チェーニャ
チェーニャ
自習って、なにを勉強するか自分で決めていいがね。
遊ぶのも勉強ってじーちゃん言ってたにゃあ。
トレイ
トレイ
少しだけ、降りてこない?
リドちゃん←は?
リドちゃん←は?
………………。ちょ、ちょっとだけなら。
トレイ
トレイ
君の名前、聞いていい?
リドちゃん←は?
リドちゃん←は?
リ、リドル。
リドル・ローズハート。




トレイとチェーニャと遊ぶのは
                             すごく楽しかった。
        知らないこと、やったことない遊び。





2人はたくさん教えてくれた。
ザザザッ
ト、レイ?

何?これは、記憶?
これは……


ッ!!!ボクじゃない!ボクは、ボクは…

ザザザッ


それから1日1時間だけの自習時間は
                                                        毎日  お母様に内緒で
                             部屋を抜け出した。
チェーニャ
チェーニャ
えっ!リドルってイチゴのタルト
食べたことにゃーの?
リドちゃん←は?
リドちゃん←は?
うん。お母様が体に毒だからだめだって。
トレイ
トレイ
そりゃ食べ過ぎは良くないかもしれないけど……。
トレイ
トレイ
あのさ、俺んちケーキ屋なんだ。
今から食べに来いよ。
リドちゃん←は?
リドちゃん←は?
えっ…………でも。
トレイ
トレイ
一切れくらい大丈夫だって。
チェーニャ
チェーニャ
俺はホールごと食いたいくらいだにゃあ〜



真っ白なお皿に乗った、

真っ赤な苺のタルト。
   ボクにとってはどんな宝石より
                                               キラキラ輝いて見えた。




一口食べたタルトは、すごく甘くて
   食べたことがないくらい美味しくて……




ボクは一口ずつ
             味わいながら
                                                     夢中になって食べた。


ーーーー時間を忘れて




ママ
なんてこと!自習をサボっただけでなく
外で砂糖の塊を食べてくるなんて!
ママ
あの2人がリドルを唆したそそのかしたのね。あんな悪い子たち
と、二度と一緒に遊ぶことは許しません!
リドちゃん←は?
リドちゃん←は?
ごめんなさい、お母様!
もうしないから許して……!
ママ
お黙り!お前がルールを破るのがいけないのよ。
ママ
ああ、やっぱり自由時間なんて持たせるんじゃ
なかった。もっともっと完璧管理しなくては……。



ルールを破れば
ザザザッ                   ザザッ
                                                     強くなんてなれない。



王子殿下にも
                                            捨てられてしまう



だから、お父様の決めた訓練は
                                                             絶対にこなさなきゃ。

ザザッ

この街で一番優秀なお母様は
     いつでも、正しい、はずだから。





でも……ねえ、ママ。
                     何でだろう?
                                 なぜだかとっても胸が苦しいんだ。



お誕生日だけでいいから
                               いっぱいタルトが食べたい。
                                お外でいっぱい遊びたい。
                               もっと自由に過ごしたい。
                     もっといっぱいお友達が欲しいよ。




教えて、ママ
                                                        どんな支配者ルールに従えば
                           この苦しさは消えるの?









トレイ
トレイ
───リドル!!!
裏の主人
裏の主人
切りやす!!!
裏の主人
裏の主人
大変長らくお待たせ致しました。
裏の主人
裏の主人
ようやく別件の準備が出来ましたので
裏の主人
裏の主人
こっちの方も徐々に進めていこうかと思います。
裏の主人
裏の主人
それではばいちゃ♪

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