昨日、あたしは龍くんとある約束をした
それも、2度目の約束
1度目は、『変わること』
2度目は……
お互いの、会いたい人を探すこと
簡単のようで難しい約束
あたし達はいつ、この2つ目の薬草に気づくんだろう……?
もう達成している事実さえ気づかず時間を過ごす
この時は、れいなの言葉の意味に全く気づかなかった
聞くんだった
あたしはいつも、後悔を残す
陸くんが咳き込みだした
この時、風邪だと思っていた自分に教えてあげたい
病気だということを
陸くんは、この日から一年後
亡くなった
もっと早く気づくんだった
あたしに残ったものは、後悔だけ
あの日、陸くんを見ていたのに
それでも、時間は進む
あたしにとってもあなたにとってもいい時間ではない時間が
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。