第7話

𝓢𝓽𝓸𝓻𝔂[5]
1,174
2023/04/16 09:50
山田二郎
山田二郎
た、ただいまー…
山田一郎
山田一郎
おう!二郎、おかえり!…と、そいつが…
(なまえ)
あなた
はじめまして、伊織あなたの下の名前です。
警戒されてるな…まぁ無理もないか。ほとんどのΩがαを警戒しているからな。
山田一郎
山田一郎
まぁ、座ってくれ
(なまえ)
あなた
ありがとうございます
あなたの一人称らは座った。数秒の沈黙の後、二郎の兄、山田一郎が口を開いた。
山田一郎
山田一郎
それで、先日はうちの二郎が世話になった。その時、どういう状況だったのかを聞かせてくれ
(なまえ)
あなた
…わかりました。
あなたの一人称はありのままを説明した。
帰り道に山田一郎に恨みを持っている奴に絡まれている二郎を見つけたこと。二郎は強制的に発情期ヒートをさせられたせいで抗えなかったこと。フェロモンを抑えるためにウチで休ませたこと。
山田一郎
山田一郎
そう、だったのか…悪かったな…迷惑かけたみたいで…
(なまえ)
あなた
いえ、二郎が無事なら良いんですよ
これはお世辞じゃない。本音だ。あなたの一人称が目指すのは、平等な世界。
「そんなものは無理だ」と言われても、成し遂げてみせる。
山田二郎
山田二郎
!//
山田二郎
山田二郎
ま、まぁ、そんなわけで、俺に危害を加えようとしてるんじゃないんだよ
山田一郎
山田一郎
あぁ。…二郎、なんでこのこと言わなかったんだ?
山田二郎
山田二郎
それは…心配かけたくなかったんだ…
山田一郎
山田一郎
言ってくれない方が、心配する。だから、言ってくれ
山田二郎
山田二郎
う、うん…分かったよ、兄ちゃん
山田一郎
山田一郎
…さて、伊織さん
(なまえ)
あなた
なんでしょう?
山田一郎
山田一郎
アンタは、この状況をどう思ってんだ?
(なまえ)
あなた
この、状況…
山田一郎
山田一郎
性別だけじゃなく、第二の性で差別されるこの世界を、どう思う?
(なまえ)
あなた
………………クソだと思います。
(なまえ)
あなた
あなたの一人称は学校でも言いましたが、第二の性とか、性別とか、それ以前に人間です。差別される筋合いなどない。全て人々の偏見によるもの。
(なまえ)
あなた
ですからあなたの一人称は、平等な世界を築きたい、そう思っています。それを、是が非でも成し遂げる。
山田一郎
山田一郎
………………そうか。
山田一郎
山田一郎
どうやら、同じ考え方のようだな
山田二郎
山田二郎
あなたの下の名前は、αの中でもかなり珍しい方だと思うよ
(なまえ)
あなた
いや、昔はこうじゃなかったんです
山田一郎
山田一郎
というと?
(なまえ)
あなた
昔のあなたの一人称は、他のαと同じクズでしたから。
次回「伊織あなたの下の名前の過去」
デュエルスタンバイ☆

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