お幸せに。
そんな話など聞きたくなかった。
俺はグクが好きなのに。
でも僕はヒョン。
マンネの話をきちんと聞かないと。
こんな話…なんで聞いたんだろう…
でも良かったね?
もうグクは両想いだよ。
ガチャドン🚪
グクが出て行ったドアに向かって呟いた
なんで両思いなの知ってるかって?
ジミナも相談してきたんだよ
あー言ってたな…
転びそうなところを助けてもらった時に
あのグガカッコ良かったぁ好きになりそうㅋ
ってさ。
そん時は結構泣いたなぁㅋ
こんなに辛いことあるの!?ってㅋ
ライバルが親友ましてやジミナ勝てっこないじゃん…
この時に諦めればよかったなぁ
辛いなぁ…
でも良かったね。
初恋の人と親友は両思いだ。
よし!上手く繋げて恋人同士にしてあげよう!
そして僕の初恋もさよならしよう。
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3週間後
そんな準備の時も仲良く話してるジミナとグガ。
幸せそうで胸が苦しい。
でもいいんだ。
2人のために頑張るんだ!
なんだかんだあって宿舎に着いた
撮影があって皆んな疲れているため外出をする人はいなかった
俺は考えた
よし!今から皆んなを呼んで王様ゲームをしよう!
そこで上手く繋げるぞ!!
集まって何度かゲームをして
よし俺が王様だっ!
グガの番号が4 ジミナの番号が2
うん行くぞ!!
そう耳元で囁いてやった
グクに向かってウインクをした
後は俺だけ…
初恋を今ここで捨てなきゃ…
そして精一杯の笑顔にしなきゃ…
あぁダメだ笑顔…笑顔作らなきゃ…
何してるんだテヒョン…
泣くな…
泣くなんてカッコ悪い…
泣いちゃ…ダメっ…
ヒョン達皆んながどこか驚いているのは気のせいかな?
急いで宿舎を飛び出した
もう…耐えられなかった…
失恋がこんなに悲しいなんて…
でもこれでいいんだ…
でも…まだグガの気持ちは消えない…
あぁ雨が降ってきた…
この雨と一緒にグガの気持ちも
流れればいいのになぁって
あぁ…どんどん濡れていく…
雨が激しい…
なら誰も聞こえないよね…?
グガに伝えられなかった思い
吐き出しちゃおう…
グガ…
そう言って雨に打たれた
涙が止まらない…
俺はそのまま目を閉じた
次に目を覚ますと俺はジニヒョンのベットにいた。
そして物凄い頭痛に襲われた
あぁ風邪ひいた…
そう言って部屋から出た。
そしてリビングに行くと付き合いたての高校生のようにラブラブしてるジミナとグガ。
あぁこの光景にも慣れないと。
でも今の俺にはまだ耐えられないな。
部屋に行こう。
結局初恋捨てられてないじゃん俺…
ダメだなぁ…
しっかりしないと…
こんなに恋って辛いんだね…
俺はただただ泣いた。
何も考えずに。
この涙と一緒にグガの思いが流れていくように。
そう願って泣いた。
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ユンギside
俺たち4人も実はテヒョンアのおかげで付き合えたカップルなのだ
俺はジンヒョンと付き合っている
ジンヒョンと付き合う時はテヒョンアに相談なんてしてないし
ジンヒョンが好きなんて言ったこともなかった
でもテヒョンアは気づいていたんだ
だからテヒョンアは
手にはSDカードといつのまにか持ってきたジニヒョン愛用の胡麻油
なんて強制的に言わされたけど
お陰で俺たちは付き合えた。
ナムジュン達の場合はその日テヒョンアがホソギに何かを呟き
ナムジュンの部屋に行った
そして焦ったようにホソギが部屋に行った
部屋
そう言って押し倒して行く。
なんてちょっと強引なやり方だったが2人もめでたく付き合った
なんだかんだあのテヒョンアに沢山救ってもらった
告白する勇気とかずっと言えなかった言葉がテヒョンアによって言えた。
だからお礼としてテヒョンアの恋をサポートしてあげたかった
そして俺たちは気づいた。
テヒョンアがグクを好きなことを。
どうしようかなぁとヒョンラインで話していると
王様ゲーム!!とかテヒョンアが言ってきた。
久しぶりにやろうと思い席に座り沢山笑い
かれこれ30回目
そこで俺たちは呆然とした
テヒョンアはジミナとグガの持っている数字を見て
2人に告白という命令を出した
当たり前に俺たちは驚いた
でもこれもテヒョンアの作戦だった
2人がテヒョンアに相談してたこと
2人が両思いだったこと
テヒョンアがものすごく辛いこと
そしてまだ恋を捨てることが出来ていないこと。
俺たちは何をしてあげればいいのだろう。
ユンギside 終
コンコン
嘘ついてる
携帯はリビングの机に置いてあったじゃないか
その言葉に納得がいったのかテヒョンアは
''初めて''僕たちの前で本音を口にした
初恋というのにはびっくりした
でもそんなことよりテヒョンアの涙は止まらず滝のように流した
皆んなテヒョンアの頭を撫でたり背中をさすったり抱きしめたりして
テヒョンアの話を精一杯聞いた
ずっと泣いていたテヒョンアも疲れて眠った
もう一回ヒョンラインで話をした
そんな話をしながらその日は解散した
そして次の日の朝俺たちがリビングに行くと
笑顔がぎこちないテヒョンアがいた
ジミナとグガの惚気話を聞かされているのだろう
それでもテヒョンアはどこにもいかず力一杯の笑顔でジミナ達の話を聞いていた
どれだけ辛いのだろうか。
テヒョンアの好きなグガの好きな人の話を聞かされて
グガの好きな人からテヒョンアの知らないグガの事を聞かされる
これで引きつってでも笑ってられるテヒョンア…
きっと心はズタボロだ。
そう言ってテヒョンアを見れば
目にかかる前髪から一つの涙が伝っていた…
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テヒョンアの事を考えつつデートを終えた
帰ってくると良い香りが漂いリビングには
沢山の料理が並べてあった
ヒョンラインside
今テヒョンアは凄く辛いと思う
俺のものっていう印ですからって言う彼氏がいうその言葉を
好きな奴が他の奴に言っているところを
目の前で見ているんだよ?
俺たちはきっと耐えられない。
スープを温めてる様子をこっそり見に行ったけど
テヒョンアはやっぱり少し泣きそうで、
でも泣かなかった。
そして何より料理を作ったのをグクが何も言わなかったことにも気づ付いているはずだ
せっかく頑張って作った手作り料理だぞ?
それを無視されて惚気を聞くなどテヒョンアは本当に可哀想だ。
だからといってグガやジミナが悪いわけではない。
悪気は無いわけで何より付き合っているんだから。
どう救えば良いのだろうか。
ヒョンラインside 終
俺は今からグガとジミナのスープにだけ媚薬を入れるんだ
なんでかって?
そんなの簡単。
恋を捨てられないから。
ジミナとグガはこの強い媚薬を飲めばきっと今夜聖なる夜を過ごすと思う
そうすればきっともう諦められるんだ
グガ達ごめんね…
でもこうでもしないと僕諦められないの…
よし…今日で…''サヨナラ''だ…
ご飯を食べだし終盤になってくると案の定ジミナとグガが熱いと言い出す
もうちょいだ…本当に初恋にサヨナラしなきゃ…
ほら…ジミナ達が部屋に行ったよ?
テヒョン…心の準備をしないとだよ…?
僕は部屋に入った
壁が薄い俺たちの部屋
そして部屋が隣
会話が全部聞こえる
___ ジミニヒョン…今日こういう事しましょ?
___ 優しくするっ?
___ 大切な彼女に優しくしないわけがないでしょう?ㅋ
___ ンフフㅋジョングガ愛してる…
___ 僕もジミニヒョンを世界で一番愛してます…
そのジョングガの言葉にまた涙が出てきた
そうだよ…グガが世界一愛しているのは''ジミナ''なんだよ
''僕''じゃないんだ…
あぁリップ音が聞こえる…
どんどん2人の甘い声が聞こえ始める
あぁこれで最後。
グガ…
ジミナ…
ジミナ達の壁に向かって
呟いた。
それからも聞こえ続ける甘い声に耐えられなくなり
部屋を飛び出した
夜でみんな寝てる
リビングでも2人の声は聞こえる
今すぐ耳を塞ぎたかった
でもそんな事はしない
現実を見ろ…テヒョン…
俺は紛れさせるように
今日のお皿洗いをした
水の音で2人の声はかき消される
あれ?何かふあっと温かい感触
誰かが抱きついてきてる…?
辞めて…今の僕に優しくしないで…?
また涙が溢れるよ…
でも…泣くな…俺…。
初恋…捨てるって言ったじゃん…
ほら泣くな…テヒョン…
泣…く…なっ…
声で誰かなんてわかった
ていうかヒョンと呼ぶのはグガしかいないじゃないか
精一杯の笑顔で言ったはずだった
なんでグクがいるの…?
辞めて…優しくしないで…
抱きつかないで…
俺の恋を捨てさせて…?
その''バイバイ''はグガへの気持ちをバイバイするって意味
ジミナにまで心配されて何してんだ…俺。
でもなんで2人はそういう行為をしていたのにも関わらず
すぐに俺に抱きついていたの…?
なんでリビングに来たの…?
もう…わからない…
夜中に公園に来た…
そしたらフードを深くかぶった男の人がいた
辛そうだったから声をかけた…
俺は抱きついた。
そしてこう言った
男の人は泣き出した…
落ち着いて話を聞いてあげた…
その男の人は振られたんだって…
元々好きな人と好きな人の好きな人は両思いだったけど
思いは伝えたんだって…
しかも2人の相談にも乗ってたんだって…
俺と一緒…でも想いを伝えた勇気…
そこは違うね…?
その口調が妙にジニヒョンに似ていた
気のせいか…
''テヒョンア''
泣きながら笑うテヒョンア
凄く辛そう…
ごめんね…
僕たちの___だったの…
''好き''
何だかんだでみんな付き合った
ジミナはセブチに彼氏がいるって聞いて
目玉飛び出ると思ったㅋ
初めて聞いたよぉ〜ㅋ
はぁでも幸せ。
2人がヤったみたいな声はyoutubeで探して流したんだって。
リアル過ぎ(泣)
これからもグガと一緒に幸せに暮らします。
『辛かったこの思い』 〜END〜
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。