第5話

悠太の悩み。
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2018/04/30 07:40
悠太
みー。いくぞ。
みー。それは、私が呼ばれている名前だ。

今日はサイクリングに連れて行ってくれるという。
悠太は私を自転車のかごに乗せて走った。
悠太
風が気持ちいな!
そうやっていう悠太はとてもキラキラしていた。


あー、もうかっこよすぎて泣く。
いつも悠太はかっこいいけど、
今日はさらにかっこよく感じた。
そして、少し家から遠い公園に着いた。


この公園は占領している猫がいない為、私にとっては好都合だった。


しかも、18時だったから人もいなかった。
私が蝶々とじゃれていたら、悠太が口を開いた。
悠太
疲れたな、
へ?
悠太はそう口にして何かをポケットから取り出した。







そう、カッターだった。
な、なんで、?と思っていたら、

悠太はカッターを自分の首に当てようとしていた。
未奈🐈
ニャーー、!ニャーーー‼︎‼︎‼︎
(ダメーーーー!!!!)
そう叫び、悠太の腕にしがみついた。

彼の手からカッターが落ちた。



少し経って、
悠太
みー、話聞いてくれるか?
頷いた。
悠太
猫に話すのは変かもだけど、
俺、疲れた。
なに、に?
悠太
女子にキャーキャーいわれ続けて、
そんな中、優しい子がいたんだ。
キャーキャー言っているわけではないけど、明らかに、俺のことずっと見てて、。俺のこと好きだと思ってた。
だから、最初は苦手だった。
けど、
体育祭で怪我しちゃった時、周りの女子が気がつかない中、彼女だけが俺が怪我してるのも気がついて。
絆創膏くれて。優しかった。
だから好きになっちゃったんだとおもう。
あれ?体育祭の話、知ってるような、
悠太
その時の絆創膏使わないで今でもお守りなんだ。
あ、これ、は
悠太
名前は確か「未奈」だったと思う。
私、だ。

ってことは両思い、?
悠太
けれどね、彼女、最近見かけなかったんだ。そしたら、
悠太は一息ついて、言った。
悠太
行方不明になっちゃったんだって。
未奈🐈
…。
悠太
だから、なんか、頑張って俺、バカバカしくなっちゃって、
未奈🐈
…。
悠太
どうして守れなかったのかなぁなんて、
未奈
…。
悠太
だから、
悠太
なんか、自分でもわかんなくなっちゃったんだ、
だから、
悠太
自殺しようとしちゃった。
未奈🐈
…。
悠太
だけどなんかスッキリした。
決めた。未奈に会えたら、ちゃんと告白する。
俺、それまで、頑張る。
そっか、


なんか嬉しかった。
悠太がさらに輝いて見えた。
帰り道。
公園の近くにある悠太のおばあちゃんの家に自転車を止めて、歩きで帰ることにしたらしい。

私も悠太の横を歩いた。


18時半くらいだった。

よぉ!悠太!
悠太
お! 健人!
悠太の友達のようだった。
道路の向こう側にいた為、
悠太が渡ろうとした。


信号も横断歩道が青になっていた。
その時だ。






赤信号なのに勢いよくトラックが走ってきた。
悠太、危ない‼︎‼︎
悠太
え、?
ドンッ





























私は気を失った

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