ここは何処…?
目を開けると知らないところに居た
いや…ここはウチの庭か
寝ぼけてるのかな?
目を覚ますために少し、散歩をする
すると、花に水を上げているミンハオを見つけた
近寄って、おはよう
と挨拶をする
いつものようにふざけた会話をする
何故だろう普通の事なのに
とても幸せな感じがする
すると、ミンハオが突然手を止めて思い出したように言う
そう言ってホースを置き、何処かへ走っていった
それにしてもこの花綺麗だな…
なんて言う花だろう?
そんなことを考えていると、
向こうからミンハオが女の人を連れて歩いて来た
楽しそうに喋りながら
ぺこりと隣にいる女性がお辞儀をしたので
私も慌ててお辞儀をし返す
なんか、可愛いんだけど…
モテそうだから嫌い(嫉妬)
へぇー、彼女
ミンハオの彼女
へぇー、え?
彼女?!?!
ソジュンさん顔真っ赤にしてるけどさ〜
言わせてもらうよ?
するとソジュンさんがこちらを不快そうな目で見てきた
いや、仕えてるお嬢様と自分の彼女だったら
彼女の方が上だろうが。当たり前のこと言うな
てか、私なんか敵対心向けてられてない?
別に取らないけどさぁ…
え、ジュニヒョンって誰?
もうちょっと早く言えよ
遅いわ言うのが
ミンハオが執事を辞めるのは嫌だけど、ミンハオの幸せのためだし…
そう思っていたら、何処からか誰かが走ってくる音が聞こえた
名前を呼ばれて、思わず顔を向けると
そこにはめっちゃイケメンが…
え?私こんなイケメンの知り合い居ないよ??
すると、そのイケメンは私の隣に並んだ
と言われ握手をされる
これからよろしくねということはこの人がジュニヒョンか…
と、ミンハオが急に私の頭に手をポンッとおいた
そう言ってミンハオはソジュンさんの手を取り走っていった
ちゃんとお礼も言えてない!と思い
ミンハオ達を追いかけるがいくら走っても追いつけない
寧ろ、どんどんはなされていっている気がする
と、突然
辺りが真っ暗になり、何も見えなくなった
びっくりして足を止める
すると、誰かに背中を押されて
空中に放り出された
女子らしくない声だなと呑気に考える
いや、今はそんな時じゃない
どこまで落ちていくのかも分からず
落ちていく感覚に怖くなって泣き出しそうになった時
突然目の前が明るくなった
眩しくて思わず目を瞑る
そして次にゆっくりと目を開けた時
私はいつもと同じように自分の部屋のベットにいた
びっくりして飛び起きる
辺りを見回し、怪我をしていないかと体を見る
目立つところは全て見たと思うが何処にも怪我をしているところなんてなかった
なんだ…夢か…
と安堵する
まだドキドキしている胸を抑え、夢でよかったと思う
すると、ノックの音がしてミンハオが部屋に入ってきた
何をビックリしてんだそんなに
私だって起きるわ。人間だもの
そんなんなったら私が起きただけで大勢の人が被害に会うじゃん
とんだ疫病神だわ私
窓から外を見ていたミンハオがこっちを向く
こっち来てと言うと
近くにあったイスをベッドの横に置き座った
夢のことを説明する
ハオはベットの横にある小さなテーブルに頬杖をついて聞いてくれる
ハオっていつもはあんなんなのに、こういう時は
ちゃんと話を聞いてくれるんだよね
不思議だよね()
びっくりしたぁ…
本当にハオの彼女かと思ったわ
言われてみれば、何かのパーティーで会った事がある気がする
そう言って目線を逸らしたハオ
さっきからなんか怪しいんだよな
てか、揃いも揃って
みんなハオの知り合いなんだね
ツンツンツンツンとハオに人差し指で攻撃する
すると人差し指を掴まれた
掴まれた人差し指を明後日の方向にグイーッと曲げられる
腕をブンブンと振って、頑張ってハオの手から抜け出した
痛い、痛いってホント
ミンハオside
あなたの部屋を出て、屋敷の長い廊下を歩く
いつ、あなたは思い出すのだろう
ジュニヒョンが夢に出てくるのはありえるかもしれないが
ソジュンは想定外だな…
何かとても嫌な予感がして、自然と早歩きになってしまう
落ち着け、落ち着け、大丈夫だから
そう、自分に言い聞かせる
俺はあなたの記憶の中では中学2年頃から執事に
なったということになっている
違う、俺は本当はもっと前からあなたに仕えていた
あなた
俺らはな
なんだよ
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!